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オンラインカウンセリング「勇者の部屋」の産業カウンセラー勝水のブログです。セクシャルマイノリティ(ゲイ)・身体障害者(HIV陽性者)・精神障害者(双極性障害)の当事者としての目線と、理学療法士・社会福祉士・産業カウンセラーとしての目線で、今まで経験したことや普段考えていることなど、様々な情報発信をしております。

2023年10月6日金曜日

10月10日は世界メンタルヘルスデー!!

 2023年10月10日は、世界メンタルヘルスデーです!!



世界メンタルヘルスデーとは…
世界精神保健連盟が、1992年より、メンタルヘルス問題に関する世間の意識を高め、偏見をなくし、正しい知識を普及することを目的として、10月10日を「世界メンタルヘルスデー」と定めました。その後、世界保健機関(WHO)も協賛し、正式な国際デー(国際記念日)とされています。


シルバーリボン運動とは…
シルバーリボンは脳や心に起因する疾患(障害)およびメンタルヘルスへの理解促進を目的とした運動のシンボルです。シルバーリボン運動は、統合失調症への理解を求める取り組みとして、1993年に米国カリフォルニア州からはじまりました。どんよりとした雲の隙間からこぼれる太陽の光が、銀色に輝き、それが希望の光のようだったことから、シンボルカラーがシルバーとなりました。その取り組みは年月と共に発展し、現在では脳や心に起因する疾患(障害)およびメンタルヘルスへの理解を促進する運動として、脳や心に起因する疾患(障害)に対する誤解や偏見を和らげ、それらを抱えるご本人やそのご家族が前向きに生活することができる社会の実現を目指して、世界規模で展開されています。日本では2002年に福島県の浜通り地方(楢葉町)からはじまり、現在はNPO法人シルバーリボンジャパンが、脳や心に起因する疾患(障害)やメンタルヘルスに関する事柄に対し、多くの方々に目を向けてもらえるよう、毎年10月10日の世界メンタルヘルスデーに合わせて普及啓発イベントを行っています。


今年の『世界メンタルヘルスデー JAPAN 2023』のイベントとして、『#ココロに聞いてみよう!~私たちの日常とメンタルヘルス~』と題したトークイベントが行われます。


当日、会場での観覧申込みはもう、締め切られていました(2023年10月6日時点)が、後日、ホームページにてアーカイブ動画が視聴できるようです。ご興味のある方はぜひ、ご覧いただきたいと思います。



精神疾患をもっと身近に、そしてもしあなたが当事者になったり身近な人が当事者になった時にお役に立つと思うサイトが「こころの情報サイト」です。

比較的、メジャーな?疾患、依存症・うつ病・強迫性障害・摂食障害・双極性障害・てんかん・統合失調症・認知症・パーソナリティ障害・発達障害・不安症・PTSD・不眠症について、病気の特徴や生活する上で発生する困難、治療法についての概要を知ることができます。


もう一つ。
精神障害にも地域包括ケアシステム構築支援情報ポータル」というサイトが厚生労働省から公開されています。こちらのサイトは、どちらかというと「精神障害者支援」に関わっている人向けのサイトですが、今現在、国が精神障害者に対してどのような支援策をとっているのかを知ることができます。



ここで僕から、問題提起させていただきたいと思います。

2017年に「障がい者総合研究所」というところが『障がい者に対する差別・偏見に関する調査』というアンケート調査を行っております。この調査は、身体障害者・精神障害者の方々にインターネットを使った調査で、有効回答数326人という規模の調査結果です。

実はこの調査の前年「障害者差別解消法」が施行されているのですが、それを受けての調査でした。





上の図は、このアンケート結果の一部を抜粋したものです。
そして「身体障害」「精神障害」それぞれの中にも更に細かく分類することができるので、十把一絡げにしてしまうのは、やや乱暴な解釈の仕方だとは思います。いさらに「差別・偏見」に対する基準というのも、各々によって分かれるところだと思いますので、定義が難しいとは思います。そしてどのアンケート調査でもそうなのですが、アンケーとの答えは全て「その人の主観」で答えていて、定量的ではありません。

そのことをある程度念頭に置いてこれらのデータを見ていただきたいのですが、身体障害者・精神障害者ともに約半数の方が「差別や偏見を頻繁に、または時々感じている」と回答しています。

さらに、約半数の方が、偏見や差別を受けているのは「職場だ」と回答されています。

このアンケート調査はやく5年前のものなので、果たしてどこまで変化があったのか、とても知りたいところではありますが、僕が注目したいのは「偏見を受けていると感じているのは職場」というところです。

障がい者であっても、全ての生活を政府が補償しているわけでは有りません。生きていくためのお金が必要です。そして、そのお金を稼ぐためには労働しなければならず、その労働を行う場所が職場です。

職場で偏見・差別を受けていると感じているのであれば、その障がい者にとって、とてもとてもつらい現実であるわけです。お金が必要だから働かなければならない。けれど働く場所である職場で偏見・差別を受ける。辞めることは簡単だけれども、障がい者だから次に働ける場所がすぐ見つかるとも限らない。しかも転職した先の職場でまた同じように偏見や差別を受けるかも知れない。

そう考えると、相当のストレス・ジレンマを感じてしまうのは、容易に想像できることだと思います。


就職先を見つける際、「障害者雇用枠」という雇用条件で就活を行うことができるのですが、大体の企業がこの「障害者雇用枠」での賃金が、一般雇用とは格段に安い。これ、本当です。


この話をしだすと、色々な観点から議論しなければならなくなるので、ここではやめておきますが、障がい者がせめて今働いている職場で、できるだけ長く働けるような環境にしていただきたい。

物理的・金銭的なことだけではなくて、「人間関係」にも焦点をキチンと当てて、社内教育や人材育成を行っていただきたいと思います。

もちろん、障がい者自身も努力し続けなければなりません。「障がい者のキャリア・アップ」という考え方も必要です。



これは僕自身の戒めとしても書かせて頂きました。

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