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オンラインカウンセリング「勇者の部屋」の産業カウンセラー勝水のブログです。セクシャルマイノリティ(ゲイ)・身体障害者(HIV陽性者)・精神障害者(双極症)の当事者としての目線と、理学療法士・社会福祉士・産業カウンセラーとしての目線で、今まで経験したことや普段考えていることなど、様々な情報発信をしております。

2024年4月30日火曜日

心理カウンセリングを受ける人に知っていてほしいこと④陽性転移と陰性転移(リライト版)

 『転移』と言ってもガンや腫瘍の話ではありません(笑)
心理カウンセリングは、いわゆる「心理療法」と言う手法を使って、クライエント(利用者)の精神・心理に働きかけることで、身体的な症状が軽減したり、気分が楽になったり、気持ちが前向きになったりと、『良い影響を与えるために行う事』なのは、何となく理解いただけると思います。しかし、それが思わぬ方向へ行ってしまうことがあります。



心理カウンセリングを行っていると、クライエントの過去に生じた感情や対人関係のパターンが、クライエントとセラピストとの間で現れてくることがあって、これを「転移」といいます。これは、精神分析の創始者であるフロイト(Freud, S)がクライエントの治療を通して発見した現象です。

この「転移」という現象によって、過去、クライエントによって両親やそれに近しい人物に向けられた感情が思い出されたり、その相手との関係性が反復されたりすることが多くあります。


心理カウンセラーというのはクライエントにとって、基本的に『心地の良い関係を提供してくれる人』です。クライエントが様々な悩みや、時にはあまり望ましくない感情を表現しても、心理カウンセラーはそれをキチンと受け止め、共感しくれる存在です。ボク自身もよく使う「一緒に考えてきましょう」とか「一緒にやってみましょう」などの言葉かけが象徴するように、クライエントにとってみると心理カウンセラーと言うのは『共に戦う同志』と受け止めることができ、心理カウンセラーに対してポジティブな、肯定的な印象を持つようになります。

コレが『陽性転移』と呼ばれる現象です。


この陽性転移は、一見、望ましい感情と関係性の様に思われますが、実は注意が必要です。

例えば、治療開始早期に陽性転移が起こると、「早く良くなって心理カウンセラーに褒めてもらいたい」などの心理が働き、表面的に精神症状が治ったかのように見えてしまうこともあります(転移性治癒)。ですが、本質的に問題が解決しているわけではないため、そうした場合は、治療を終えてもすぐに問題が再燃してしまうことも多くあります。

また、心理カウンセラーへの愛情が高まり、恋愛感情を抱いてしまうこともあります(恋愛性転移)。

エスカレートすると場合によっては、クライエントの恋愛感情に歯止めが利かなくなってしまい治療関係を越えようとする行動に移してしまうこともあります(行動化)。


心理カウンセラーは、比較的早期にこのような『陽性転移』に気づくことができます。それは何故かというは、心理カウンセラーはあくまで客観的にカウンセリングを遂行し、両者(心理カウンセラーとクライエント)の関係性に気付けるからです。しかしクライエントは、自分自身の主観にどっぷり浸かってしまいますので『本物の恋愛感情』と勘違いしてしまうこともあるのです!


一方『陰性転移』とはどのようなものでしょうか。
端的に言ってしまえは『陽性転移』の逆ですので、クライエントが心理カウンセラーに対し、ネガティブで否定的な感情を持つことです。

例えば、カウンセリングセッションを重ねるにつれ、クライエントが心理カウンセラーに対して「自分のことを大事にしてくれていない」「理解しようとしてくれていない」などといった不信感や怒り、憎しみの感情が湧いてきたりします。

こうした陰性転移による感情は、クライエントの過去の両親(またはそれに近しい人物)との関係のパターンや葛藤を反復していることが多く、クライエントが幼少の頃に両親に抱いていた感情であったり(「大事にされていない」「理解してくれない」など)、欲求が十分に満たされていなかったりした可能性があると考えられます。


この陰性転移については、エスカレートするとクライエントから一方的に心理カウンセリングを終了してしまうといった行動に出てしまい、それまでの心理カウンセリングが無に帰すこともありますが、実は心理カウンセラーはこの陰性転移をとても大切にします。

というのも、どの様な状況や言葉かけなどで陰性転移が起こっているかと言う分析をすることで、クライエントの問題の本質が見えてくるからです。


クライエントが陰性転移を起こしている時、心理カウンセラーが自己一致(※)しており、カウンセリングセッションを俯瞰で観察することができていれば、クライエントの抱える問題の、本質や課題の根本へと結びつけることができ、解決への糸口が見つかることが多くあります。

※自己一致
「純粋性」とも呼ばれ、「自分自身のありのままの感情を体験し、受容していること」ともいえます。心理カウンセラーは、カウンセリングセッションにおいては、ありのままの自己・自分であり、現実に経験していることが自分自身の気づきとして正確に表現されていなければならないとされます。


では、クライエントの皆さんはどうしたら良いのか。
心理カウンセラーと過ごす時間(カウンセリングセッション中)の自分自身の感情を『快』『不快』の感覚だけで判断しないようにしていただきたいと思います。クライエントが感じていることは、おおよそ心理カウンセラーはそれを見抜いていることが多くて(笑)『快』『不快』のその先にある【本当の問題】について考えています。

ただもし、クライエント自身が「陽性転移している」「陰性転移している」と感じた時、もっと言うと「恋愛感情を抱いているかも」「すごくキライだと思っているかも」と気付いたのであれば、それはキチンと心理カウンセラーに伝えるべきです。

クライエントが転移を経験している時、それを心理カウンセラーに伝えることで、心理カウンセラーは今後、両者の関係性をより良くする方法を考え、それらに対処します。

一番やってはいけいのは、自己判断により『陽性転移 → 恋愛感情 → 金品を贈る(自宅まで押しかける)』などや、『陰性転移 → 憎悪 → 無断キャンセル』などのように、行動をエスカレートしてしまうことです。



心理カウンセラーは「精神・心理の専門家」です。
ですので、心理カウンセラーは自分自身の心理に敏感に反応すると共にそれを観察し、クライエントとの関係性の中でなぜそうなったのかを分析します。

ただ、ニコニコとクライエントを受容し共感しているだけではありません。


そういう意味では、心理カウンセラーはとても腹黒いとも言えるでしょう(笑)

心理カウンセリングを受ける人に知っていてほしいこと③覚悟を持って(リライト版)

 心理カウンセリングを受けたいと思っている人、受けようと思っている人に知っておいてほしいことの第3弾です。


『覚悟を持って』


とても重いタイトルですが(笑)なぜ「覚悟を持つ」必要があるのか?できるだけ詳細にご説明致します。


①心理カウンセリングは自分自身と向き合うこと

このブログ記事『心理カウンセリングを受ける人に知っていてほしいこと①答えはクライエントが持っている』にもお伝えしておりますが、答えはクライエントが持っています。心理カウンセラーは、その答えを様々な手法を用いて“気付き”を与えて、クライエントの認知や行動の変容を起こし、問題解決を目指します。

その過程の中で、クライエントが悩んだ時、不快に思った時、つらい気持ちになった時、そのシチュエーションを思い出して貰う事があります。

思い出すということは、その時の感情も一緒に思い出すことに繋がり、セッションの間、またはその後までその感情を引きずることもあります。

実はボクもこのblogで自分が経験した体験を記事としてUPする時、書きながら当時の感情を思い出したりシチュエーションを思い出したりすることで、思いがけずメンタル不調に陥った経験もあります。感情を“反芻(はんすう)”してしまうんですよね。ですので、過去の経験を記事にする時は、十分に時間が経ち自分の中で落とし込めている事から書くようにしています。

話しを元に戻します。
本来ならば、あまり思い出したくないことを思い出すこともありますので『覚悟をもって』受けていただきたいと思います。


②嫌な自分が顔を出す

セッションの中で過去を振り返ったり感情を想起したりする時、何故その様な状況になってしまったのか、どうしてそれが苦痛と感じてしまうのか等、その事実を俯瞰で見たり客観的に観察することがあります。そうするとその時のクライエント自身の対応の仕方や受け止め方において『メンタルヘルス上好ましくない事』が見えてきたりします。つまりクライエント自身の苦手なこと・欠点・改善点などが、自分自身で見えてきます。それを『受け入れ改善すべきこと』として受容できるかどうか、が鍵になることがあります。

ボクも過去、心理カウンセリングを受けていた時、心理カウンセラーとの信頼関係が十分築けていていても、心理カウンセラーから提案されたことなどを「そうは言っても…」「今の自分には無理」「変えたくても変えられない」と言う言い訳をして(笑)、表面上は受け入れた様な風で(笑)やり過ごしていたこともあり、後々から後悔することもありました。

話しを元に戻します。
自分の嫌な面、望ましくない面が見えてくることもあるため『覚悟をもって』受けていただきたいと思います。


③自分自身の信じてきたモノや価値観を否定することもある

例えば『人間関係の築き方』や『正義や悪の判断基準』『価値基準となる優先順位』など、クライエントが長年培ってきたモノを、根底からひっくり返さなければならない事も出てくるのです。それは、クライエントが人生という長い旅路を歩んできて自分自身で取捨選択してきたり、時には両親や血縁者または近親者の助言などを信じて貫いてきたモノなど、それらを一度、見直す必要が出てくることがあります。するとそれまで信じていた物事を“変化させる”必要性が出てくるのです。

それは、正しいと思っていたりベストだと思っていた方法が、実はクライエント自身を傷つけたり本来の自分を抑圧したりしていることであったりするからです。

古い価値観を新しい価値観にアップデートすると言うのは、非常に苦痛を伴うこともあります。それは、新しい価値観が絶対的に今の自分自身に必要だと分かっているけれど、古い価値観を否定するはそれまでの自分自身の信じてきた物事を否定することに繋がり、大げさに言ってしまうと、今までの『自分の存在意義』みたいなものが揺らいでしまう可能性もあるからです。




今回は少し怖いことばかりをお伝えしました。

誤解のないようにお伝えしたいのは、これらの事全てがご自身の中で起きるかもしれないし、起きないかもしれない、と言うことです。それに起きたとしてもその程度に大小の差があります。それは理由は、カウンセリングセッション次第のところもありますし、抱える問題の本質がどこに(何に)あるのかにもよります。

だけれども、いちばんお伝えしたいのは、必ず『そばに心理カウンセラーが寄り添っている』と言うことです。


変わること、変われることは、怖いことではありません。喜ばしいことだと思って頂きたいと思います。

心理カウンセリングを受ける人に知っていてほしいこと②主観的から客観的に(リライト版)

 心理カウンセリングを受ける際、ぜひ知っておいて欲しいことの第2弾。今回は、クライエントである利用者様が、心理カウンセラーと対話をする時に、どんな視点をもってお話していただくと良いか、コツみたいなものをお伝えしたいと思います。



①最初は主観的に自分の感情に正直に

クライエントである利用者の方は、おそらく何らかの問題や悩み事を抱えて心理カウンセラーの元を訪れると思います(一部例外あり※)。その時、心理カウンセラーは何を知りたいかと言うと「どのような状況で」「それをどの様に受け止めていて」「どのような感情を抱いて」「何に困っているのか」を知りたいと思ってお話を聞きます。

※ご自身では問題がないと思っていても、周囲の方たちが問題があると考え、心理カウンセリングを受けるよう勧められる場合もあります。


例えば…
「仕事上の人間関係が」「上手く行っていなくて」「それがつらくて」「会社に行けない」とか
「パートナーと破局した事を」「とても悔やんでいて」「悲しくて」「夜も眠れない」とか
「仕事を休職していて」「上司に申し訳なく思って」「苦しくて」「何もしたくない」とか

まあ、こんなに理路整然と説明できる人はいないと思います(笑)


一度でも心理カウンセリングを受けたことがある方は分かると思うのですが、話しをしているうちに「これも関係しているかも」「あれも考えられるのかも」と、話しが飛んだりしてとっちらかってしまうことが往々にしてありますが(笑)それは問題ではありません。

心理カウンセラーは、クライエントから伝えられた事実や感情を、傾聴し共感しながら客観的に交通整理をしていきます。


お話を聞いていると、クライエントは「どのような状況で」「何に困っているのか」はキチンと説明できたり、最初から言葉にすることが出来たりするのですが「それをどの様に受け止めていて」「どのような感情を抱いて」と言う部分が欠落していることがよくあります。

「欠落」と言っても「何も考えていない」「何も感じていない」のではなく、クライエント自身はそこに注目していないことがよくあります。そのため心理カウンセラーは「その時どんな感じがしましたか?」とか「どんな感情になりましたか?」と質問を投げかけることもありますので、よく思い出して言葉にしていただけると良いと思います。


実は、ココまでの過程で、心理カウンセリングの時間の7~8割くらいを占めると思います(笑)過去のブログ「心理カウンセリングを受ける人に知っていてほしいこと①答えはクライエントが持っている」でも少しお伝えしましたが、この様な対話をしているだけでも、クライエント自身に気づきが得られることがあります。


ここまでの過程というのは、クライエントの主観の部分にフォーカスしたお話だったのはご理解いただけましたでしょうか?


②深まるにつれ客観的な視点へと

初回の心理カウンセリングではあまりないことかもしれませんが、クライエントが問題だと思っていることに対して、心理カウンセラーは「どの様に受け止めて」の部分と「どのような感情を抱いて」に少しずつ焦点を当てていきます。

例えば…
「仕事上の人間関係が」「上手くいっていなくて」「それがつらくて」「会社に行けない」
を例にとってみると

「上手くいっていなくて」と言う部分に、どういう時に「上手くいっていない」と受け止めるのか、そのシチュエーションやエピソードを探っていきます。それをクライエントが思い出す時というのは「上手くいっていないと受け止めているシチュエーション」を、自然に客観的に思い出していることが多いと思います。それは時間の経過とともに、自然に湧き上がってきた「感情」を一歩引いた立場で思い出す事ができるからです。

すると、クライエントにもよりますが、それを思い出したことで「何かの気付き」がある場合があります。「あの時、あんなふうに感じたけど少し違うかも」「あれはもしかして別の意味があったのかも」と。

もちろん、クライエント自身が気づいていなくても心理カウンセラーが気付いており、クライエントがそこに気付きが得られるよう“仕掛け”をする場合があります。

さりげなく(笑)

その時に、クライエントはムリに勘ぐったり話し続けたりする必要はありません。沈黙があっても全く問題ありません。心理カウンセラーは根気よく、待ちます。そして心理カウンセラー自身も「この気付きは本当に大切な気付きだろうか」と自問自答しながら、またクライエントの様子を観察しながらクライエントの応答を待ちます。


「上手くいっていなくて」をより詳しくより鮮明に思いがしながらその後に続く「それがつらくて」へと、今度は思考を切り替えていきます。

「上手くいっていない」シチュエーションやエピソードを思い起こした時に、「じゃあどうしてそれが“つらい”と言う気持ちに結びつくか」と言うところへ焦点を当てていきます。「それがつらくて」が解決できれば「仕事にいけなくて」の解決への糸口が見つかっていくことでしょう。


これらの過程というのは、「感情」や「気持ち」などの主観の部分から徐々に離れていき、「なぜ」「どうして」と言う理由をさぐるために、嫌でも自分自身を客観視するようになっていきます。


人は感情の波が大きければ大きいほど、その時の事実やシチュエーションを客観的に受け止めることが出来ず、その感情に飲み込まれ様々な体の不調や行動の障害の原因へと発展していきます。しかし、その感情の原因となったシチュエーションやエピソードを紐解いていくことで、行動の仕方が変わったり、出来事の受け止め方が変わったりすることで、沸き起こる感情そのものが変わり、感情が変わることで体の不調や行動の障害が改善されていくことへと繋がっていきます。


よく「俯瞰で見る」と言う言葉を使いますが、心理カウンセリングを進めていくうちに、ご自身の事を俯瞰で見られるようになります。そうなると、自分で自分の事をよく理解できるようになり、考え方のクセや物事の受け止め方のクセなどに気付き、今、抱えている問題だけでなく、これから起こるであろう出来事に対しても、それまでとは違った考え方や受け止め方ができるようになります。そうすると沸き起こる感情にも変化が起こってきます。


と、簡単に書きましたが、これが難しい(笑)。そもそも、心理カウンセリングに懐疑的に思っている方にとってみたら、こんなプロセス自体が受け入れられないと思います。そして時には、自分自身の「負の部分」「闇の部分」「見せたくない部分」をさらけ出す必要がありますので、そこそこエネルギーを使います。

そして同じ様に心理カウンセラーもエネルギーを使います。



しかし、エネルギーを使ったからこそ得られるものも大きいと思いますので、ぜひ、一度、取り組み始めたのであれば、ある程度の成果が見えるまでは、根気よく続けることをおすすめします。

心理カウンセリングを受ける人に知っていてほしいこと①答えはクライエントが持っている(リライト版)

 心理カウンセリングを受ける際よく語られることなのですが、「クライエントの問題への解決方法は心理カウンセラーが与えるのではなくクライエント自身がすでに持っている」ということです。

もう少し難しい言葉で説明しますと「心理カウンセリングの本質は、クライエントが自分自身のことを振り返り、自己理解を深め、問題解決に主体的に取り組み、自己成長へと向かう内的変化を促すこと」なのです。



以前、同じ職場で働いていた同僚が「カウンセリングなんて “うんうん。はいはい。それで?”って言われて終わりだよね。何の解決にもならない」とボヤいていたのを聞いたことがありまして(笑)。もしかしたら、その心理カウンセラーの力量もあるかもしれませんが、クライエントであるその同僚が、心理カウンセリングに取り組む『姿勢』そのものにも問題があるのだろうな、と聞いていました。


前述しました『心理カウンセリングの本質は、①クライエントが自分自身のことを振り返り、②自己理解を深め、③問題解決に主体的に取り組み、④自己成長へと向かう内的変化を促すこと』を1つずつ考えてみましょう。


①クライエント自身が自分自身のことを振り返る

そもそも心理カウンセリングを受けようとその門を叩く人というのは、何か解決したい問題を抱えている人です(一部例外あり)。そしてその問題や気持ちなどを「言葉や態度、ジェスチャーを使って」心理カウンセラーに説明し救けを求めようとします。心理カウンセラーはクライエントの訴えを、発せられた言葉や表された態度、ジェスチャーなどからその問題を理解し共感しようとします。この時、心理カウンセラーは、クライエントの話をまとめたり言い換えたり身振り手振りを交え「言葉や態度、ジェシチャーを使って」伝え返します。

そうすると、クライエントにどんな反応が起こるか。

クライエント自身が伝えようとした問題や気持ちを、もう一度、心理カウンセラーと言う“フィルター”を通し、クライエント自身の耳や目からそれを再認識します。その時に「うんうんその通り」「あれ?何となくニュアンスが違う」「それもあるけど」など多様な気持ち・思い・感情が湧いてきます。そして心理カウンセラーの対応に呼応するように反応を示します。

この様に、クライエントが自分自身で表現した問題や気持ちを心理カウンセラーが伝え返すことでもう一度、咀嚼し直し振り返ることになります。


②自己理解を深める

『①クライエント自身が自分自身のことを振り返る』ことを繰り返し行っていく中で、心理カウンセラーが効果的な対話をすることができていれば、クライエントは自分自身の本当の気持ちや周囲に対する態度に気付き、“環境や出来事をどの様に自分の中に取り込み、それを理解し認知しているか”を理解していくようになります。

それはある意味『クライエントの歴史』をたどる旅と言い換えられるかもしれません。

それは何故かと言うと、クライエントが育った環境や親兄弟などの近親者との関係性、学歴や宗教、性別やセクシャリティなど、クライエントを形作っている様々な要素・要因を紐解いていく事になるからです。



③問題解決に主体的に取り組む

『②自己理解を深める』事がうまくいけば、クライエントが今抱えている問題の根幹が見えてきます。ただ、ここで誤った理解をしていけないのは“原因が分かったからそれを取り除けば良いと言う単純作業ではない”と言うことです。例えば、クライエントが子供の頃に影響を受けた親からの価値観などに原因があったとしても、過去に戻りクライエントの親の躾(しつけ)や教育の仕方からやり直しができるかと言えば、それは無理な話ですよね。

では、何を行うのか。

クライエントが抱える問題に対して、今(または今から)実行可能なことで問題解決につながる “何か” を模索しながら獲得していくことを「心理カウンセラーが支持しながらクライエントが実行」していきます。

ここでやっと『〇〇法』と言うようなテクニックの登場です。
行動療法
認知行動療法
暴露(エクスポージャー)療法
EMDR
ナラティブセラピー
ジャーナリング

などなど

どれも理論や方法論はありますが、『クライエントが主体的に行うこと』ばかりです。心理カウンセラーは提案したり支持したりすることはしますが、実施するのはクライエント自身です。


④自己成長へと向かう内的変化を促す

最終的に心理カウンセリングは『終結』します。つまり終わりを迎えます。しかしそれは、ただ単に “今”クライエントが抱える問題が解決した時ではなく、クライエントのその後の人生において、クライエント自身で問題解決が可能となり成長した時である、と言えます。

つまりクライエントは、心理カウンセリングを受ける前とは違う自分に変化をする、成長する様になります。




少し難しい話になってしまいましたが、答えはクライエントが持っていて、心理カウンセラーは答えを教えてくれる存在ではない、と言うことが理解していただけたでしょうか?

こんな事を少し思い浮かべながら心理カウンセリングを受けていただけると、より一層、効果的だと思います。

2024年4月28日日曜日

上京物語~東京レインボープライド2024参加を終えて


※この記事は『パラちゃんねるカフェ』に掲載したコラム『上京物語~東京レインボープライド2024』のリライト版です。


実はボク、今回の『東京レインボープライド2024』のプライドパレードに参加する事に対して、わずかながらではあるのですが、葛藤がありました。その理由はいくつかあります。


①東京レインボープライドに対して良いイメージがない

これは半分笑い話。以前、とあるゲイの知人と話しをしている時に「東京レインボープライドとはいかがなものか」みたいな話になって。その知人は「あんな公衆の面前で、半分裸のような格好して踊ったり女装してお化けみたいな人が前に出てパフォーマンスするなんでどーよ?“やっぱりゲイは頭のおかしな集団だ”みたいに思われちゃうのが、ほんとにイヤ」と言っていました(笑)。彼はボクと同世代で、ある意味、価値観も似ている所があって、ボク自身、その印象に、おおよそ同意してました。

事実、今回の開催でも、出展ブースにて行き過ぎた表現の催し物があり、かなり物議を醸しだしていました(すぐに事務局が厳しく注意し中止をさせたようです)。


②ただのお祭り騒ぎ

セクシャルマイノリティの大々的なイベントというと、過去、大阪で行われた『PLuS+』と言うHIV検査会、名古屋で現在も行われている『NLGR+』こちらもHIV検査会などがあり、ボクはどちらも参加したり当事者として関わったりすることもありました。何年も同じ様なイベントを続けていくと、認知度が高まり人が沢山集まるようになります。しかし、どんどん、本来の趣旨であったり権利主張であったりが、なんとなくあやふやになってししまっていくようにボクは感じていました。続くことは良いことですしその努力というのは素晴らしいものです。しかし本来の意図を“経年劣化”させてはイケない、と思っていました。


③企業が参加するのって…アリなの?

最近は『LGBTQ+フレンドリー』だったり『LGBTQ+アライ』を公言する企業や団体が格段に増え、この様なイベントごとに“スポンサー”として名乗りを上げる機会も増えてきました。しかし、それを見ていると「LGBTQ+を金儲けに利用してるだけだよね?」とか「企業イメージのためだけでしょ?」と思ってしまう(笑)。ボクは捻くれ者なのです。


一方でボクは、上京する度に考えることがあるんです。

これは東京圏や大阪圏に住んでいる人なら当たり前のことだと思うのですが、ボクのように地方都市に住む人間にとっては、大きな違いなのでご了承下さい。

東京で電車を使って移動する時、JRだろうが私鉄だろうが、2駅移動しようが3駅移動しようが、見える景色はほとんど変わりません。しかし、ボクの住む都市ではそんな事ないんです。3駅も移動したら見える景色は全く変わります。

東京で、その少し移動したところで代わり映えのしない景色(笑)を見ていると「このビル、このマンション、この家、この商店街の中には、とてつもなく多くの人たちが生きていて生活しているんだ」と、当たり前の事を実感するんです。肌で感じるんです。

そんな事を思うと、自分の存在が本当にちっぽけに思える。小さい…本当に小さい、と。


ボクが今の仕事を始める時に、強く思っていたことがあって。

それは、HIV陽性者に対する偏見や差別、精神障害者に対する偏見や差別を何とかしたい。そしてそれに苦しむ人達と一緒になって、今の世の中に一石を投じたい。そんな事を考えていました。

だから、東京に行くと「こんなちっぽけなボクに何ができるんだろう…」とか「果たしてボクは何かの、誰かの役に立てるのだろうか?」と思ってしまっていました。


けれど…今回、東京レインボープライド2024に参加し、プライドパレードで街を歩きながら、思いました。


一人でやれることには限りがある。限界がある。

けれど、仲間を増やし沢山の人であれば、力は無限大になる!

これなら“一石を投じる”どころか“爪痕を残せる!”


そんなふうに感じるようになりました。



そして一つ、ボクの新たな課題がみつかりました。

まずは仲間を増やさなければ…(笑)

2024年4月25日木曜日

上京物語~東京レインボープライド2024に参加して(2日目)

 上京物語~東京レインボープライド2024に参加して(1日目)からの続きです。


これは、会場で会う人会う人、皆に苦言を呈していたのですが、とにかく東京での宿泊先を見つけるのに、大変苦労しました。。。とにかく高い!まあ、週末だ、と言う事を考慮しても、それでも高い!!色々と調べて、とにかく『東京都』から出ないと安くならないと知り、ボクは千葉県に宿泊しました(笑)

と言うのも、往復深夜高速バスを利用したので、とりあえず泊まるところはちゃんとしたホテルがよかった…なので、移動距離を犠牲にしました。


2024年4月21日(日)東京レインボープライド2日目。朝。それは突然襲ってきました…

ベッドから起き上がれないのです(笑)。後で調べたら、1日目だけで24,000歩ほど歩いており、しかも途中は重い重い荷物を背負ってだったので、もう、足腰が(汗)

自分の年齢と恨み、体力の無さに愕然とし、けれど幸いなことにこの日はプライドパレードに参加して、あとは友人と食事をし、バスに乗って帰宅するだけでしたので、老体に鞭打ち活動開始!途中、ボクにとっては珍しく、元気の前借りもしました。


エナジードリンクは元気の前借り


国立代々木競技場第二体育館

プライドパレードは沢山の団体が歩く、と言うことで、まずはこの代々木競技場第二体育館に一旦集められ、順番に外に出て、フロートと合流し歩き始める、と聞いていたので、会場に向かう前に歩道橋からパシャリ。

プライドパレードの登録のため『ぷれいす東京』のブースへ行くと、もう、会いたい人のオンパレード!!


まずは『特定非営利活動法人ぷれいす東京』の代表であられる、生島 嗣さん!!


生島さんと
いつ見てもイケオジ

そして、ご自身もセクリャルマイノリティかつHIV陽性者かつ『ぷれいす東京』のボランティアスタッフである、福生大輔さん。


大輔さんと
いつも素敵な笑顔


そして、たまたま偶然お会いできた『HIV Futures Japanプロジェクト』の代表をされている、井上洋士さん。

井上さんと
いつ見てもお変わりない!

井上さんとは、『HIV Futures Japanプロジェクト』で関わらせていただく前、ボクが『特定非営利活動法人 日本HIV陽性者ネットワーク・ジャンププラス』のスピーカー活動を始めた時、一番最初に依頼を頂いた、個人的に思い入れのある(笑)方です。


そしてこれもたまたま偶然、お会いできた名古屋のMSMのためのコミセン『コミュニティセンター rise』のスタッフ、こきんちゃん。
こきんちゃんもいつみても変わらない(笑)

ひとしきり、再会の感動を味わい、いざ、プライドパレードのための集合場所へ、大輔さんの先導のもと、体育館へ。

国立代々木競技場第二体育館の天井
体育館内は参加者でいっぱい!

ボクが参加したのは『#UPdate HIV』と言う名前で、HIV陽性者団体やHIV陽性者支援団体、製薬会社の方々などが参加する、総勢約60名の団体!歩きながらのコール・アンド・レスポンスは「We are POSITIVE!」「UPdate HIV!」。大輔さんが赤いメガホンを持ち、出走前の待ち時間の間に、皆で練習。

「We are?」「POSITHIVE!!」
「UPdate?」「HIV!!」

先頭を行くフロートには、DJYUMEさんの操るアゲアゲな曲とともに、ドラァグクイーンのラビアナ・ジョローさんとGOGO BOYのTENさんが盛り上げてくれました!!


歩くボクから見たフロート

最初、コール・アンド・レスポンスの練習をする時に、大輔さんが「多分、今までで一番“HIV”と叫ぶ一日になるでしょう!」と言われた通り、おそらく、ボクがHIV陽性者となって20年とちょっと生きてきた中で言ってきた「HIV」の回数よりも、この一日(厳密にはこの1時間)で「HIV」と言った回数の方が多い、と思っています(笑)。

1時間ほど、東京の街を歩き、性も根も果て(笑)けれど、心の中ではとても清々しい気持ちでいっぱいでした。



実は今回ボクは、フロートの先頭で横断幕を持って歩く、重要な役回りをしていたのですが、頭の中では色んな事を考えていました。



プライドパレードの様子は『NPO法人 akta』こちらから多くの写真をご覧いただけます(ボクもバッチリ写ってて恥ずかしい…)。

上京物語~東京レインボープライド2024に参加し終えて、に続く…

2024年4月23日火曜日

上京物語〜東京レインボープライド2024に参加して(1日目)

 2024年4月19日(金)~21日(日)にかけ東京で『東京レインボープライド2024』が開催されました!ボクは、最終日の『プライドパレード』に『ゲイのHIV陽性者』という立場で参加しましたので、そのご報告をさせて頂きます。


ボクは、19日(金)の夜行高速バスに乗り上京し、20日(金)早朝に到着し一泊、さらに21日(日)の夜行高速バスに乗り自宅に帰る、という五十路には非常に弾丸なスケジュールで行ってまいりました。

今回の旅の目的は4つ。
①行きたいところへ行く
②聞きたい話を聞く
③会いたい人に会う
④プライドパレードに参加する
でした。



①行きたいところへ行く
2か所行きたい所がありました。

1か所目は『プライドハウスレガシー東京』です。
プララドハウスレガシー東京とは…
セクターを超えた団体・個人・企業・大使館などが協働するプロジェクトです。東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会が開催されるタイミングを契機と捉え、LGBTQ+などの性的マイノリティ(以下、LGBTQ+)に関する情報発信を行うホスピタリティ施設を設置し、多様性に関する様々なイベントやコンテンツの提供することを目指しておられます。

こちらが開設される前、クラウドファンディングをされており、ボクもわずかながら寄付をさせて頂きました。また(これは先方にとてもご迷惑をおかけしたと思っています)何のご連絡もせず、「勇者の部屋」フライヤーを一方的に送りつけた(笑)にもかかわらず、共同代表の方から、「受け取りました」と言うご連絡を頂き、ボクのような一個人事業主の一方的な宣伝にも関わらず、わざわざご連絡いただいたことに対して、ボクは大変、恐縮しており(笑)、その御礼もしたくて訪れました。


プライドハウスレガシー東京にて

方向音痴なボクは(笑)とりあえずスマホのナビを頼りに現地へ向かったのですが、入った入口がどうやら裏口らしく(汗)何だか、誰にも気付かれないまましばらくモタモタしていたところを救っていただいたのが、スタッフのきくみさんでした。

きくみさんからは、この『プライドハウスレガシー東京』の成り立ちや、どのような方々がご利用されておられるのかなどのご説明をしていただき、名刺をお渡しして手持ちのフライヤーをお見せしたところ、「勇者の部屋」のフライヤーを覚えておられ、ボクはもう泣きそうなほど嬉しかった(笑)。

ドリンクを頂きながら、きくみさんがボクの活動に大変、興味を示してくださり、どんなクライエントさんが利用されているのか、ボクがどうして理学療法士から産業カウンセラーになったのか、今ボクがどんな思いでこの活動をしているのか、などなど、ボクのあふれる熱い思いを(笑)しっかりを受け止めてくださいました。

ボクも次の予定があったため、1時間ほどしか滞在できませんでしたけれど、とっても素敵な出会いがあったと、ウキウキ(死語)でした。


プライドハウスレガシー東京スタッフのきくみさんと

2か所目はボクのblog『死を考える①人は生きるもの、死ぬもの(追記あり)』で登場しました、昨年6月に他界したN君ゆかりの地です。生前ボクがN君と知り合うずっと前からN君と交流のあった、ぼんちゃんに案内をしていただきました。

ぼんちゃんもセクリャルマイノリティで、いくつかのNPOに所属し相談支援などのボランティア活動をしている、バイタリティあふれる人。

N君ゆかりの地と言うのは、以前、N君が働いていたと言うバーです。ぼんちゃんのお陰でバーのマスターに生前のN君の様子を聞かせてもらい、とても楽しくN君を偲ぶことができました。

実はこのバーに行く前に、ぼんちゃんから生前のN君についてインタビューしています。それは後日、ボクのPodcast『勇者ケンゴのThat's Gack』にてご報告させて頂きます。


ぼんちゃんと

②聞きたい話を聞く
お話しを聞きたかったのは、前述したぼんちゃんからN君の生前の話が1つ目。もうお一人、どうしてもお話しが聞きたかった人がいて。

Eiji君、です。
Eiji君もセクシャルマイノリティ・HIV陽性者で、現在、法律を大学で学ばれている、物凄い努力家!!彼が、どうして法律を学びたいと思ったのかとか、今、彼が何を考えているのかとか、何だか彼の頭の中を覗いてみたくて(笑)。お時間を取ってもらいました。こちらのお話しも後日、ボクのPodcast『勇者ケンゴのThat's Gack』にてご報告させて頂きます。


Eiji君と

4月20日(土)1日目は、そんなこんなで終わっていきました。



この1日目だけでかなりテンションがアゲアゲだったので(笑)、双極性障害であるボクにとっては、その反動が怖くちゃんと寝られるか心配だったのですが、ホテルについて思いの外スムーズに寝られた、そんな1日の終りでした。


上京物語~東京レインボープライド2024に参加して(2日目)へと続く…

2024年4月18日木曜日

Game Over!?人間リセット症候群

 ボクは、リアルタイムで初代ファミコン世代なのですが、今の方には信じられないと思うけど、昔のファミコンカセットには『セーブ機能』はなかったんですよ!

だからね、『ドラゴンクエスト』で“復活の呪文”と言うセーブ機能が装備されたことは、とっても画期的だったのです(笑)


これが、何桁あったのか忘れましたが、一字でも間違えると復活できないという、恐ろしく残酷なシステムでした。そして僕らは「復活の呪文ノート」を持ち歩いていた記憶があります。

今回は、そんなRPGゲームにもありがちな行為の一つとして「上手くいかなかったらとりあえずリセットボタン押してやり直し」みたな、やや問題のある『人間リセット症候群』についてお伝えします。


リセット症候群とは…
「人間関係リセット症候群」とは、「現在の人間関係を衝動的に断ち切ってしまう傾向」のことを意味する言葉です。具体的には、「突然連絡先を削除したり変更したりして、音信不通になる」「突然仕事を辞める」といった行動が、人間関係リセット症候群の人にはみられます。なお、医学上の明確な定義がある言葉ではない点に留意しておきましょう。

リセット症候群の人が取りがちな行動・行為というものがあって、それには以下の事がある、とよく言われています。

①繰り返し転職する。
②SNSの投稿をすべて削除するだけでなく、時に急にアカウントを削除する。
③電話番号の着信拒否をしたりメールやLINEなどをブロックし連絡を断ち切る。時に、電話番号を急に変える。
④誰も知らない新天地へ、何度も急に引っ越しをする(時に①と同時に)。
⑤電話番号は生きているのに電話に出ない、コールバックしない、LINEも未読スルー・既読スルーしている。


突然、その様な行動をとるので、周囲の人は非常に驚きます。またとても心配します。まだ、SNSの投稿やアカウントを削除する程度であれば、まだ、周囲の人に与える影響は少ないかもしれませんが、電話やLINE、メールなど、一種のライフラインである方法を、一切断つと言うのは、あまり好ましい行動とは言えません。

では、どのどうな人が『人間リセット症候群』に陥りやすいのか、解説していきましょう。


①相談できる相手がいない
「人に相談するのが苦手」「相談できる相手がいない」といった人は、人間関係リセット症候群になりやすいでしょう。人に相談できない心理には、人に嫌われたくない、傷つきたくないといった心理があります。また、「以前親しい人に相談して裏切られた」など、何かしらのネガティブな経験から人間関係リセット症候群になってしまう人もいるでしょう。

②ひとり行動が好き
ひとり行動が好きな人も、人間関係リセット症候群になりやすいタイプです。単独行動を好む人の多くは、マイペースに行動することを好む傾向があります。そのため、他人と関わる時間が増えれば増えるほど、ひとりでいる時間を求めるようになってしまうのでしょう。このような人は人間関係を面倒に思いやすいことから、人間関係リセット症候群にありがちな行動を突然起こしてしまうのかもしれません。

③ネガティブ思考
常にネガティブ思考になりがちな人も、人間関係リセット症候群の症状が出やすいです。ネガティブ思考に陥ってしまうと、どうしても自分への自信がなくなってしまうもの。自分に自信がなくなることで、さまざまなことに対して不満をためやすくなってしまいます。不満に対してストレスを感じてしまい、自己防衛のために他人との連絡を断ち切ってしまう人もいるでしょう。

④ストレスを抱えやすい
ストレスを抱えやすい性格の人も、人間関係リセット症候群になりやすいです。「本当は行きたくないのに、誘いを断れない」といった、口下手な人も突然音信不通という極端な行動をとってしまう傾向があります。

⑤完璧主義
仕事やプライベートに完璧を求める人は、人間関係においても完璧を求めがちです。しかし人間関係は、自分ではコントロールが難しい「他人」という要素が絡むため、自分が理想とする人間関係を完璧に実現するのは難しいでしょう。そのため完璧主義は、常に現状の人間関係に満足できず、「いまの人間関係はもうダメだ」「イチから人間関係をやり直した方がいい」と考える傾向があります。

⑥乱れた生活習慣
生活習慣が乱れていると、心身の不調を感じやすくなります。心身に不調が生じると、日常的にストレスを感じやすくなり、考え方もネガティブになってしまいます。思考がネガティブになってしまうと、心身ともに疲れやすくなり、人間関係の問題を解決するモチベーションもわかないため、人間関係のリセットに走りやすくなります。

⑦人の目が気になりすぎる
人の目が気になってしまう人は、行動する際や発言する際に、自分の意思よりも、人からどう見られるかを気にしてしまいます。このような傾向にあると、人からよく見られようとして、我慢することも多く、人間関係そのものをわずらわしく感じてしまいやすいです。人目を気にすることに嫌気がさして、衝動的に人間関係をリセットしてしまうこともあるでしょう。


これはボクの感覚的なところもあるのですが、①④⑥に関係するところで、依存症の問題を抱えている人にも、『人間リセット症候群』であることが多いような気がします。


何の前触れもなく、音信不通になる、または行方がわからなくなると言うのは、本人が思っている以上に、周囲を振り回すことになります。しかし、『人間リセット症候群』の人は往々にして、その行動を繰り返すことが多いと言われていて、最終的には社会的な信頼を失っていくことになりかねません。

ネガティブ思考については「楽観的に生きるって?!防衛的悲観主義・戦略的(方略的)楽観主義」完璧主義については「万病の元!!その①「完璧主義」」人の目が気になりすぎるについては「万病の元!!その③「他人軸」」にて、それぞれ詳しく解説しているので、どうぞ、ご参考にして下さい。


では、この様な状態に陥らないようにするためにはどのようにすればよいのでしょう?

簡単に言ってしまえば、上記に書きました「『人間リセット症候群』になりやすい人の特徴」である①~⑦の事をやめればいいだけの話です(笑)

と言ってしまうと、元も子もないので…以下の6つのうち、まずは自分でできる範囲で実践を始めてみてはどうでしょうか?

①人に相談する
②悩みや不安を書き出す
③自分や人に期待しすぎない
④人とは適度な距離感をもつ
⑤生活習慣をかえる
⑥デジタルデトックスする


とはいえ(笑)なかなか実行することは難しいと思います。自分自身の行動を変える(行動変容)ことは、自分ひとりでは難しい、とボクも体感しています。

じゃあ、どうするか…

ぜひ、心理カウンセリングを利用して下さい。
心理カウンセラーは、あなたとは一切の利害関係がありません。あ、もちろん利用代金を支払っていただくと言うところでは利害関係がありますが(汗)しかし、日常生活において、あなたにとっては、完全なる第三者です。



ご自分を変えたい、と思っておられるのなら、ぜひ「勇者の部屋」の扉をノックしてみて下さい。


2024年4月16日火曜日

そろそろ本当の事を話しましょう(リライト版)

なぜボクが、理学療法士という仕事辞めて産業カウンセラーという仕事を選んだのか。

ホントは、これらの事を一番先に書かなければならなかったのかも(笑)しれませんが、色々と伏線があったので、あえて後手に回した、というのが本当のところです(笑)。


①心理学、心理療法に興味があった。

長く理学療法士という仕事をしていると、自分自身の知識や技術で患者様が回復していくとは“思えなく”なってきていた、と言うのが正直な気持ちです。この仕事は、患者様の身体能力を高め、また様々な補助具を利用して、日常的な動作を獲得していったり日々の生活がしやすくなるようにお手伝いする仕事です。マッサージをしたり筋トレをするのはそのための一手段にすぎなくて、たとえ“神の手”を持つセラピストがいたとしても、最終的には患者様が「良くなりたい」「〇〇ができるようになりたい」「頑張りたい」と言う気持ちにならなければ、“神の手”も“タダの手”なんですよ…ね。だから、リハビリセラピストは「褒め上手」であり「乗せ上手」であり「高いコミュニケーション能力」が必要なんです。特に「共感力」がなければ、仕事にならないと言っても過言ではない、とボクは思っています。そして患者様に「あゝ共感してもらえた」と思っていただくためには『傾聴力』が必要です。そう、カウンセリングのあらゆる手技・技術の根幹をなす『傾聴』が最も大切であると言っても良いかもしれません。

ボクはもともとコミュニケーション能力は高いほうだと自負していたけれど(笑)、もっとちゃんと勉強をして、キチンとした理論やテクニックとして身につけたいと思い、40代後半にして一念発起し『産業カウンセラー養成講座』を受けることにしました。


②臨床心理士さんのカウンセリングを受けたことがある。

20代終わりがけ、ボクはHIVに感染しました。当時、『HIV/エイズ』という病気が“死ぬ病気ではない”と言われ始めた頃で、まだまだ誤解が多い病気であり、またボク自身も様々なことで、この『HIV感染症』という病気が原因で生きづらさを感じていました。そんなボクを救ってくれたのが「臨床心理士さん」です。もちろん、主治医も看護師さんも皆がボクを支えてくださっていたけれど、臨床心理士さんのカウンセリングは、自分自身を開放できる特別な空間と時間を用意してくださっていました。そして、自分自身の事を言葉にする、話をするだけでどんどんと自分の気持が楽になり、前向きに生きていける気持ちになる不思議なパワーを持っており、今現在でもその方との『語り』を今でも覚えているし、そしてこの年齢になって、初めてそのやりとりの意味が分かったこともあり、「言葉の力ってすごい!」と改めて思ったからです。

③自分自身がメンタル不調者である。

30歳に入ってから初めて「抑うつ状態」という診断を受け休職したのがきっかけで、以来、精神科にお世話になっています。その後は一進一退で、薬物療法やカウンセリングを行ってきましたが、スッキリしません(苦笑)。しかしあることがきっかけで40代に入ってすぐ「双極性障害」と診断されました。それがきっかけで『自分で自分をコントロールする』ということに主眼を置き、薬物療法を続けながら『セルフ・メンタルケア』を実践しています。実はこの『blogを書く』という行為も一種の『ジャーナリング』という心理療法の一種で、自分自身の考えや感情を言語化して文章にしていくことが、心の安定を保つために良いとされています。

話が逸れました(笑)。

ボク自身がメンタル不調者で、現在もなお継続中であり、とても共感できるのです…同じように不調を感じている方のお気持ちに。だからこそ、同じ目線でお話しを聞くことができる。“それ”を経験している人と経験していない人では、やはり『共感度』に違いが出てくることは間違いないと、自負しています。

④医療従事者へのメンタルフォロー

ボクはいくつかの医療機関で理学療法士として従事してきましたが、多くの医療機関で「スタッフをフォローする部署がない」のが現状です。一般企業であれば「職員相談室」のような部署があり、産業医・産業保健師・産業カウンセラーなどが在住し職員の健康面でのフォローを行う職員がいるのが一般的だと思います。しかし医療機関にそのような部署があるところというのは、ボク自身、聞いたことがありません。スタッフのフォローはその部署が行い、専門部署がなく組織全体で“何とかしよう”としてる医療機関はとても少ないと感じています。

これは、組織の問題だけでなく医療従事者自信も反省すべき点でもあると思っています。どういうことかと言うと「資格をもっているから(今働いているところが嫌なら)いつ辞めてもいいし、また次を探せば良い」という感覚が少なからずあると思うんです。果たしてそれが本当に良いことなのでしょうか?もちろん一箇所にとどまることの弊害もあると思いますが職場を転々とする事で生じる弊害も、多くあるとボクは感じています(これも後日、触れられる機会があればと思います)。

実はこのような風潮は、医療機関(医療従事者)だけでなく福祉サービス事業(福祉サービス従事者)にも言えることだと思っています。介護保険関連の施設は、様々な業種が参入することができるようになり、母体が小さな事業者であったり企業であったりする事業場では、職員不足がまん延化していて職員が定着していないのは周知の事実です。それは金銭的な問題だけでなく、母体の企業や法人が「どれだけ職員をサポートしているか」ということにも大きく関わってくると思っています。それはやはりメンタル的なサポートが不可欠であるにも関わらず、どこかで「メンタル不調は本人の問題」として、組織として関わろうとしていないのが現実ではないでしょうか?

ボクは、その問題に一石を投じたいと思っています。

だからこそボクは働く側として「対人援助職者・感情労働者のためのカウンセリング」を行いたいと強く思いました。



もしこのblogを読んで、少しでもボクの事を身近に感じ、そしてボクの考え方に賛同頂けるのであれば、とても嬉しく思います。そしてボクの事を「あらゆる対人援助職者・感情労働者の味方である」と認識していただければ幸いです。

2024年4月11日木曜日

ワガママで当たり前?!利己的遺伝子説

 本来、生き物はワガママなものなのです。それは遺伝子レベルで刻み込まれている…そんな話し、聞いたことありませんか?

実は生き物というのは『自分と自分のコピーを遺す』ために様々な活動を行っているのではなく『遺伝子(とその種)の保存』だけを後世に残していこうとしている、と言う学説で『利己的遺伝子説』と呼ばれています。


利己的遺伝子説とは…
自然淘汰されるものは個体ではなくその遺伝子であるという、現代進化論や進化生物学における比喩的表現。これはリチャード・ドーキンスが用いた表現であり、より自己増殖に有利な働きをする遺伝子がより生存することを意味する。利己的遺伝子論は、自然選択や生物進化を遺伝子中心の視点で理解することであり、遺伝子選択説もほぼ同じものを指す。


ボクが「なるほどな!」と思ったのは、この様な引用からでした。

〝『利己的な遺伝子』によれば、遺伝子に比べて生物個体は不安定であり、遺伝子(のコピー)は個体が老衰や死を迎える前に、次世代の個体へと乗り移っていく。〟

これは進化生物学者・進化生態学者である、クリントン・リチャード・ドーキンスの言葉です。


単純に、ヒトの事を思い出してみて下さい。
大多数のヒトは、自分自身が老衰し死を迎える前に、生殖行動を起こし、自分の遺伝子を残したヒトを生み、自分自身が何もできなくなる前に一人前の『ヒト』になるよう育て上げる。そしてそれが循環される…

※やや不適切な表現がありますが、端的に分かりやすくしただけですのでご了承下さい。

そんな事を言ったら元も子もない!とお思いの方もおられると思いますが(笑)これはどんな生物・動物・生命にも当てはまる唯一の事かもしれません。


そしてもっと面白い事が書かれていました。

〝生物は『遺伝子のヴィークル[乗り物]』と表現可能であり、それは遺伝子が退出する経路を持っている。その経路とは生殖細胞であり、より具体的な例では卵子や精子である。私たちが最もよく知っているヴィークル[乗り物]は、私たち自身のような個体の体だ。したがって、体は自己複製子[自分自身のコピーを作るもの]ではなく、ヴィークルなのだ。(中略)ヴィークルはそれ自身では複製しない。その自己複製子を増殖させるように働く。自己複製子は行動せず、世界を知覚せず、獲物を捕らえたり捕食者から逃走したりはしない。自己複製子は、ヴィークルがそういったことすべてをするように仕向ける。〟

ボクたち生物は、その中に内包している『遺伝子』が運転しコントロールしている『乗り物』に過ぎないと言っているのです!


一見、『遺伝子』と『生物』というのは、同等のモノまたは『生物』の方が上位互換の様な印象を受けるけれども、全くそうではない、と言う理論なのですが、それをもっと端的に表している事実があります。

それは『遺伝子がその定義上、コピーの形でほぼ不滅である』のに対し『生物には寿命がある』と言うこと。

(遺伝子は何度も何度もコピーされ、そのコピーが後世へと受け継がれていくのですが、一説によると遺伝子は1万~100万年単位で受け継がれるとのことです!!)

そう。つまり我々生物は『遺伝子の“使い捨ての”乗り物』であるってこと。極論、極論ですよ、「ボクたちは何故生きているのか?」と言う問いの正しい答えは「遺伝子を後世に残すためだけ」とも言いかえられるわけで(笑)。


そう考えていくと、色々な生物が行っている「利他的行動」についての説明ができなくなるのでは?と思いませんか?ボクもそう思いました。

その答えを考える時、参考になるのが『利己的遺伝子説と遺伝的決定論の違い』です。


どういうことかと言うと、遺伝的決定論では、遺伝子が全ての体と心の行動を制御(control)する、と言われていますが、これに対し利己的遺伝子説では、遺伝子は人間の行動に統計的な影響力を行使する、と言われています。

長い長い、生物の進化の過程で、遺伝子は何をしてきたかと言うと、『いかにしてその遺伝子を後世に遺すか“だけ”』に特化してきました。その結果、何をどの様にすればその遺伝子を残せるかと言う『統計的手法』を用いて、前述した生物であるビーグルをコントロールする、と言うことです。ですので、時に変形したり逆転したりしながら、長い年月を生き抜いてきたわけです。

そこで出てくるのが『利他的行動』です。

ここで少し言葉を整理しておきましょう。

ココまでで述べてきている『利己的』とはどの様な意味かというと〝自己の成功率(生存と繁殖率)を他者よりも高めること。〟と定義されます。一方、『利他的』というのは〝自己の成功率を損なってでも他者の成功率を高めること。〟と定義されます。

遺伝的決定論で考えるのであれば、自分自信の遺伝子を遺すことが第一優先であるので、利他的行動と言うのは、理論に反します。つまり『蹴落としてなんぼ!』ですから。本当の意味で“利己的”でなくてはなりません。

ボクのblog『人はなぜ共感を求めるのか?』でもお伝えしましたが、霊長類(ヒト)は集団行動をすることで、この世界を生き延びてきた、と進化論的な説があります。つまり、ヒトと言う種の遺伝子を残していくためには、蹴落とし合うよりも協力し合って、より強い遺伝子を遺すほうが理にかなっている、と言うわけです。

これが『利他的行動』であるわけです。


この様に書くと「なぁ~んだ。ボクらの行動は全部、遺伝子のためか…」と思うと、とっても味気ないですよね(笑)。ボクもそう思います。

確かにそうなんです。

という事は、ヒトであれサルであれトリであれ、もっと言うとカブトムシであれアリであれ、さらに言うとサクラであれアサガオであれ、すべての生物は遺伝子のためのビーグルですから(笑)どれも等しく同じ、とも言えるわけです。

ヒトである我々だけが『何かに秀でている特別な存在・崇高な存在』とも断言できなくなるわけです。


そう考えるとですよ。今、この瞬間、小さなコミュニティの中で悩んでいたりちっちゃなプライドが邪魔して生きづらさを感じていたりしていることって、何万年と言う単位で受け継がれてきた遺伝子のことを考えたら、途方もなく小さな小さな出来事の一つであって、なんだか、バカバカしく思えてきますよね。

ボクがココで言いたいのは「一人ひとりの存在なんて小さなものでぞんざいに扱って良いもの」と言っているのではなくて、「どんな生き物も、どんなヒトでも大切な命だ」と言うことです。


そしてふと思い出したのが、この歌です。
この歌の歌詞をよく思い出しながら、今日のお話しは終わりに致します。


2024年4月8日月曜日

自分は自分!!①〇〇らしさ(リライト版)

ボクは、「〇〇らしさ」という言葉が嫌いです!とっても(笑)


男らしさ

女らしさ

先生らしさ

患者らしさ

教師らしさ

生徒らしさ


ボクは今まで深く考えずに、その『らしさ』という言葉を嫌ってきたけれども、よくよく考えてみると、それは〝個性を奪う言葉〟なのだと認識したときから、腑に落ちるようになりました。

そして、その『らしさ』にこだわる事が、とっても大きな弊害を生み、それを押し付けたり押し付けられたりすることが『生きづらさ』の原因になっているのでは?と考えるようになりました。


ボクの生まれ故郷は、岐阜県の山奥です。そしてボクは本家の長男として産まれ、小さな頃からなんとなくそれを意識して育ってきた気がするんですよね。田舎の土地の本家だから、盆・正月には親戚一同が集まるし、冠婚葬祭は盛大に行われるのはもちろんのこと、家屋や田畑、山林の世話に至るまで本家長男の役割として、代々、受け継がれてきました。


少し余談になるのですが、先日、母と話をしていて、昔々、このような本家の行事ごとの度に母は、大変な苦労をしていた、と聞きました。食事一つとってもそうだし、その土地の風習や習わしに則った“やり方”があって、それを守らなければならない。

それにいくら親戚(勝水家の血縁)とはいえ、人間的に合わない人やなんとなく反りの合わない人もいるわけですよ(笑)そりゃ~仕方がない。だってお互い、人間だもの。けれど母は文句一つ言わず、父や勝水家を支えてきたわけです。

「内助の功」とはよく言ったもので(笑)
ちなみに…この「内助の功」の語源となったのが、土佐国高知藩主:山内一豊(やまのうちかずとよ)の妻である見性院(けんせいいん)である、とされており、なんとこの見性院さん、岐阜県郡上市の出身と言う説もあるんです!

話を元にもどしますね(笑)。


ボクは、それら「勝水家長男としての役割」みたいなものが嫌で嫌で仕方ありませんでした。

自由がないと思ったし、田舎の非常に狭いコミュニティ、あの世界の中だけで生きていくのはとても耐えられないと思ったから。だからボクは、高校を卒業と同時に実家を離れ、できるだけ接点を持とうとしてきませんでした。


少し話は逸れますが(またか!)昨今の同性婚問題も、日本人特有の「らしさ文化」に根付くところがあるのではないか?と思ってしまうわけです。

ただ、同性愛というものに対し、何らかの嫌悪感を抱く人がいるのは、当たり前だろうな、とボクは思います。それはある種、遺伝子に組み込まれている感覚もあるのかなぁ~と。以前、このblog『汚いモノは嫌われる?!行動免疫システム!!』でも話題にした『行動免疫システム』に近いものが私達ヒトの中に組み込まれていて、「理由はないけどなんとなくイヤ」みたいな事があるんじゃないのかな、とボクは考えます。だからそれは、ある意味仕方のないこと。

けれど、嫌悪することと差別行動を起こすことは別だと思っていて。ましてや、法律で「あれやこれや」と理由をつけ、majority(マジョリティ:多数派)のもつ権利をminority(マイノリティ:少数派)には与えないというのは、いかがなものでしょーか?

特に、人口減少がおき始めている日本において、majorityだけを認めるような法律・法案というのは、日本という国を滅ぼしかねない、とも考えられるわけで。minorityを認めmajorityとの格差を埋めるだけでも、国力になるのではないのかな~と、ボクは考えます。


ゴメンナサイ(汗)話が飛躍しすぎました。


ボクは産業カウンセラーであり、理学療法士であり、社会福祉士です。

どれも対人支援・対人援助のお仕事で、どれもそうなのですが、一番大切にするのは「その人らしさ」であったり「その人の幸福を考える事」です。ボクはそれを大切にしてそのお仕事をしてきたし、今からもそうでありたいと思っています。


そして、ボク自身もボクらしく、またボクなりの幸せを掴み取り生きていきたいと思っています。

最新のblog

 2024年11月28日(木)~30日(土)にかけ、東京において開催された『 第38回日本エイズ学会 』の『POSITIVE TALK 2024』にて、HIV陽性者の当事者としてスピーチをしてきました。まずは、その発表原稿の全文を、こちらでご紹介させて頂きます。 なお、読みやすい...