自己紹介

自分の写真
オンラインカウンセリング「勇者の部屋」の産業カウンセラー勝水のブログです。セクシャルマイノリティ(ゲイ)・身体障害者(HIV陽性者)・精神障害者(双極性障害)の当事者としての目線と、理学療法士・社会福祉士・産業カウンセラーとしての目線で、今まで経験したことや普段考えていることなど、様々な情報発信をしております。

2024年2月8日木曜日

楽観的に生きるって?!防衛的悲観主義・戦略的(方略的)楽観主義

 ボクは基本、ネガティブシンキングで生きてきました(笑)ホントに。何か自分の身に降りかかる出来事があると、その後のことを予測するのですが、大体の場合『最悪の事態しか』想像できませんでした。

もう、これって、異常ですよ(笑)ホントに。

それが行き過ぎると

「人生終わりだ」
「もう誰からも信頼されない」
「生きていてもしょうがない」
「もう二度とごめんだ」

と言う、極論に行き着いてしまいますので、ネガティブシンキングも考えものです。


でもね…ネガティブシンキングが身に染み付いてしまっている人に「もっと気楽に考えなよ!」とか「そんなの考えすぎだよ」とか言われても「ソレができていたら苦労はしない!!!」と声を大にして言いたい(笑)

だって、そうでしょ?ネガティブシンキングって、ある意味、これまで生きてきて身につけてきた〚LifeHack〛みたいなものだから。それが正しいと思って生きてきたわけだし。

しかし、やっぱりそれはメンタルヘルス上、あまりよろしくないのも事実。じゃあ、心理学的にどんなことが言われているのか、少し紹介したいと思います。


上の図を御覧ください。
横軸に「悲観的⇔楽観的」縦軸に「過去のパフォーマンスが高い⇔低い」を示しています。


一般的悲観主義…
いわゆる「悲観主義」です。ある行動を起こしそのパフォーマンスが悪く、将来的にも同じ様なことが起こるだろう、と言う「真の悲観主義」とも言われています。ボクの言うネガティブシンキングも、この部類でしょうし、みなさんもどんな思考パターンか、容易に想像できるでしょう。

非現実的楽観主義…
これこそ真の「楽天主義」でしょうか(笑)。過去のパフォーマンスが悪かったにも関わらず、将来における希望は楽観的なわけですので「根拠のない自信」と言い換えても良いかもしれません。

防衛的悲観主義
過去のパフォーマンスが高いけれど将来への不安が強い、と言うことは「自分自身のパフォーマンスに対しての期待値は低くて、そのために将来へのあらゆる想定できる対策を取る」と言う思考パターンです。「備えあれば憂いなし」といったところでしょうか。

戦略的楽観主義
過去のパフォーマンスが高く、将来のパフォーマンスに対しても期待値を高く見積もっているので、将来に対する準備は最低限にする、と言う思考パターンです。「案ずるより産むが易し」といったところでしょうか。


悲観主義・楽観主義の思考パターンはこの4つに分類されると言われています。

ただし、前述の二つ『一般的悲観主義』『非現実的楽観主義』はよいパフォーマンスを産みません。感覚的に分かりますよね?その理由は。両者はともに過去のパフォーマンスが低い、と言う事実があります。つまり『失敗した事実がある』と言うことなのですが、それが『悲観主義』になると過度な緊張や気分の萎縮など、更にパフォーマンスを落とす原因になります。また、『楽観主義』になると、過去の失敗があるにも関わらず、それに対して何も対処しなかったり、方策を練らなかったりするわけですから、当然、悪いパフォーマンスになるのは見え見えです。


では後者の二つはどうでしょうか。

実は、心理実験において、防衛的悲観主義も戦略的楽観主義も、将来的なパフォーマンスの低下は起こらない、とされています。つまり、過去に成功体験があれば、将来のことを悲観的に考えても楽観的に考えても、同じくらいの高さのパフォーマンスが得られる、とう言うことなのです!



さあ、ここで考えなければならないのは、「過去に成功体験があれば」と言うことがキーになることがお分かりですね?

つまり同じ様な経験、同じ様な出来事に対してはこの理論が適応されるのです。

じゃあ初めての経験や体験は?と言うと…これは人間誰しも、「未知のものに対する恐怖心」と言うものがあります。これは「生物としての本能」なので抑えることはできません。

諦めて下さい(笑)


未知のものに対する恐怖心や不安感への対処法については、機会を改めて設けるとして、今まで経験してきたことを振り返った時に、まずは、ネガティブな側面だけでなくポジティブな側面も含めて全体を、キチンと客観的に捉える、と言う思考過程が必要になってくると思います。「良い」「悪い」と言う判断も必要かもしれませんが、「何がどの様に良い」「何がどうして悪い」その部分に着目することで、「感情・気分」の部分で変化があると思います。



楽観的・悲観的というのは、ある種、生まれ持った気質みたいなものもありますが、考えようと言うか受け止め方次第のところもあるんですよね。

ちょっとご自身を振り返ってみて、思考過程を見直してみて下さい。


0 件のコメント:

コメントを投稿

最新のblog

 よく、うつ病や適応障害になった時、様々な方が「ゆっくり休んで」「何もしなくていい」「むしろなにかすると余計に悪くなる」「辛ければやめれば良い」などなど、とにかく、『自分がしんどいという物事から離れること』がとても大事なことであると、様々な方が言っておられます。 もちろん、ボクも...