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オンラインカウンセリング「勇者の部屋」の産業カウンセラー勝水のブログです。セクシャルマイノリティ(ゲイ)・身体障害者(HIV陽性者)・精神障害者(双極性障害)の当事者としての目線と、理学療法士・社会福祉士・産業カウンセラーとしての目線で、今まで経験したことや普段考えていることなど、様々な情報発信をしております。

2024年4月28日日曜日

上京物語~東京レインボープライド2024参加を終えて


※この記事は『パラちゃんねるカフェ』に掲載したコラム『上京物語~東京レインボープライド2024』のリライト版です。


実はボク、今回の『東京レインボープライド2024』のプライドパレードに参加する事に対して、わずかながらではあるのですが、葛藤がありました。その理由はいくつかあります。


①東京レインボープライドに対して良いイメージがない

これは半分笑い話。以前、とあるゲイの知人と話しをしている時に「東京レインボープライドとはいかがなものか」みたいな話になって。その知人は「あんな公衆の面前で、半分裸のような格好して踊ったり女装してお化けみたいな人が前に出てパフォーマンスするなんでどーよ?“やっぱりゲイは頭のおかしな集団だ”みたいに思われちゃうのが、ほんとにイヤ」と言っていました(笑)。彼はボクと同世代で、ある意味、価値観も似ている所があって、ボク自身、その印象に、おおよそ同意してました。

事実、今回の開催でも、出展ブースにて行き過ぎた表現の催し物があり、かなり物議を醸しだしていました(すぐに事務局が厳しく注意し中止をさせたようです)。


②ただのお祭り騒ぎ

セクシャルマイノリティの大々的なイベントというと、過去、大阪で行われた『PLuS+』と言うHIV検査会、名古屋で現在も行われている『NLGR+』こちらもHIV検査会などがあり、ボクはどちらも参加したり当事者として関わったりすることもありました。何年も同じ様なイベントを続けていくと、認知度が高まり人が沢山集まるようになります。しかし、どんどん、本来の趣旨であったり権利主張であったりが、なんとなくあやふやになってししまっていくようにボクは感じていました。続くことは良いことですしその努力というのは素晴らしいものです。しかし本来の意図を“経年劣化”させてはイケない、と思っていました。


③企業が参加するのって…アリなの?

最近は『LGBTQ+フレンドリー』だったり『LGBTQ+アライ』を公言する企業や団体が格段に増え、この様なイベントごとに“スポンサー”として名乗りを上げる機会も増えてきました。しかし、それを見ていると「LGBTQ+を金儲けに利用してるだけだよね?」とか「企業イメージのためだけでしょ?」と思ってしまう(笑)。ボクは捻くれ者なのです。


一方でボクは、上京する度に考えることがあるんです。

これは東京圏や大阪圏に住んでいる人なら当たり前のことだと思うのですが、ボクのように地方都市に住む人間にとっては、大きな違いなのでご了承下さい。

東京で電車を使って移動する時、JRだろうが私鉄だろうが、2駅移動しようが3駅移動しようが、見える景色はほとんど変わりません。しかし、ボクの住む都市ではそんな事ないんです。3駅も移動したら見える景色は全く変わります。

東京で、その少し移動したところで代わり映えのしない景色(笑)を見ていると「このビル、このマンション、この家、この商店街の中には、とてつもなく多くの人たちが生きていて生活しているんだ」と、当たり前の事を実感するんです。肌で感じるんです。

そんな事を思うと、自分の存在が本当にちっぽけに思える。小さい…本当に小さい、と。


ボクが今の仕事を始める時に、強く思っていたことがあって。

それは、HIV陽性者に対する偏見や差別、精神障害者に対する偏見や差別を何とかしたい。そしてそれに苦しむ人達と一緒になって、今の世の中に一石を投じたい。そんな事を考えていました。

だから、東京に行くと「こんなちっぽけなボクに何ができるんだろう…」とか「果たしてボクは何かの、誰かの役に立てるのだろうか?」と思ってしまっていました。


けれど…今回、東京レインボープライド2024に参加し、プライドパレードで街を歩きながら、思いました。


一人でやれることには限りがある。限界がある。

けれど、仲間を増やし沢山の人であれば、力は無限大になる!

これなら“一石を投じる”どころか“爪痕を残せる!”


そんなふうに感じるようになりました。



そして一つ、ボクの新たな課題がみつかりました。

まずは仲間を増やさなければ…(笑)

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