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オンラインカウンセリング「勇者の部屋」の産業カウンセラー勝水のブログです。セクシャルマイノリティ(ゲイ)・身体障害者(HIV陽性者)・精神障害者(双極性障害)の当事者としての目線と、理学療法士・社会福祉士・産業カウンセラーとしての目線で、今まで経験したことや普段考えていることなど、様々な情報発信をしております。

2024年4月16日火曜日

そろそろ本当の事を話しましょう(リライト版)

なぜボクが、理学療法士という仕事辞めて産業カウンセラーという仕事を選んだのか。

ホントは、これらの事を一番先に書かなければならなかったのかも(笑)しれませんが、色々と伏線があったので、あえて後手に回した、というのが本当のところです(笑)。


①心理学、心理療法に興味があった。

長く理学療法士という仕事をしていると、自分自身の知識や技術で患者様が回復していくとは“思えなく”なってきていた、と言うのが正直な気持ちです。この仕事は、患者様の身体能力を高め、また様々な補助具を利用して、日常的な動作を獲得していったり日々の生活がしやすくなるようにお手伝いする仕事です。マッサージをしたり筋トレをするのはそのための一手段にすぎなくて、たとえ“神の手”を持つセラピストがいたとしても、最終的には患者様が「良くなりたい」「〇〇ができるようになりたい」「頑張りたい」と言う気持ちにならなければ、“神の手”も“タダの手”なんですよ…ね。だから、リハビリセラピストは「褒め上手」であり「乗せ上手」であり「高いコミュニケーション能力」が必要なんです。特に「共感力」がなければ、仕事にならないと言っても過言ではない、とボクは思っています。そして患者様に「あゝ共感してもらえた」と思っていただくためには『傾聴力』が必要です。そう、カウンセリングのあらゆる手技・技術の根幹をなす『傾聴』が最も大切であると言っても良いかもしれません。

ボクはもともとコミュニケーション能力は高いほうだと自負していたけれど(笑)、もっとちゃんと勉強をして、キチンとした理論やテクニックとして身につけたいと思い、40代後半にして一念発起し『産業カウンセラー養成講座』を受けることにしました。


②臨床心理士さんのカウンセリングを受けたことがある。

20代終わりがけ、ボクはHIVに感染しました。当時、『HIV/エイズ』という病気が“死ぬ病気ではない”と言われ始めた頃で、まだまだ誤解が多い病気であり、またボク自身も様々なことで、この『HIV感染症』という病気が原因で生きづらさを感じていました。そんなボクを救ってくれたのが「臨床心理士さん」です。もちろん、主治医も看護師さんも皆がボクを支えてくださっていたけれど、臨床心理士さんのカウンセリングは、自分自身を開放できる特別な空間と時間を用意してくださっていました。そして、自分自身の事を言葉にする、話をするだけでどんどんと自分の気持が楽になり、前向きに生きていける気持ちになる不思議なパワーを持っており、今現在でもその方との『語り』を今でも覚えているし、そしてこの年齢になって、初めてそのやりとりの意味が分かったこともあり、「言葉の力ってすごい!」と改めて思ったからです。

③自分自身がメンタル不調者である。

30歳に入ってから初めて「抑うつ状態」という診断を受け休職したのがきっかけで、以来、精神科にお世話になっています。その後は一進一退で、薬物療法やカウンセリングを行ってきましたが、スッキリしません(苦笑)。しかしあることがきっかけで40代に入ってすぐ「双極性障害」と診断されました。それがきっかけで『自分で自分をコントロールする』ということに主眼を置き、薬物療法を続けながら『セルフ・メンタルケア』を実践しています。実はこの『blogを書く』という行為も一種の『ジャーナリング』という心理療法の一種で、自分自身の考えや感情を言語化して文章にしていくことが、心の安定を保つために良いとされています。

話が逸れました(笑)。

ボク自身がメンタル不調者で、現在もなお継続中であり、とても共感できるのです…同じように不調を感じている方のお気持ちに。だからこそ、同じ目線でお話しを聞くことができる。“それ”を経験している人と経験していない人では、やはり『共感度』に違いが出てくることは間違いないと、自負しています。

④医療従事者へのメンタルフォロー

ボクはいくつかの医療機関で理学療法士として従事してきましたが、多くの医療機関で「スタッフをフォローする部署がない」のが現状です。一般企業であれば「職員相談室」のような部署があり、産業医・産業保健師・産業カウンセラーなどが在住し職員の健康面でのフォローを行う職員がいるのが一般的だと思います。しかし医療機関にそのような部署があるところというのは、ボク自身、聞いたことがありません。スタッフのフォローはその部署が行い、専門部署がなく組織全体で“何とかしよう”としてる医療機関はとても少ないと感じています。

これは、組織の問題だけでなく医療従事者自信も反省すべき点でもあると思っています。どういうことかと言うと「資格をもっているから(今働いているところが嫌なら)いつ辞めてもいいし、また次を探せば良い」という感覚が少なからずあると思うんです。果たしてそれが本当に良いことなのでしょうか?もちろん一箇所にとどまることの弊害もあると思いますが職場を転々とする事で生じる弊害も、多くあるとボクは感じています(これも後日、触れられる機会があればと思います)。

実はこのような風潮は、医療機関(医療従事者)だけでなく福祉サービス事業(福祉サービス従事者)にも言えることだと思っています。介護保険関連の施設は、様々な業種が参入することができるようになり、母体が小さな事業者であったり企業であったりする事業場では、職員不足がまん延化していて職員が定着していないのは周知の事実です。それは金銭的な問題だけでなく、母体の企業や法人が「どれだけ職員をサポートしているか」ということにも大きく関わってくると思っています。それはやはりメンタル的なサポートが不可欠であるにも関わらず、どこかで「メンタル不調は本人の問題」として、組織として関わろうとしていないのが現実ではないでしょうか?

ボクは、その問題に一石を投じたいと思っています。

だからこそボクは働く側として「対人援助職者・感情労働者のためのカウンセリング」を行いたいと強く思いました。



もしこのblogを読んで、少しでもボクの事を身近に感じ、そしてボクの考え方に賛同頂けるのであれば、とても嬉しく思います。そしてボクの事を「あらゆる対人援助職者・感情労働者の味方である」と認識していただければ幸いです。

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