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オンラインカウンセリング「勇者の部屋」の産業カウンセラー勝水のブログです。セクシャルマイノリティ(ゲイ)・身体障害者(HIV陽性者)・精神障害者(双極症)の当事者としての目線と、理学療法士・社会福祉士・産業カウンセラーとしての目線で、今まで経験したことや普段考えていることなど、様々な情報発信をしております。

2024年4月1日月曜日

死を考える④人は二度死ぬ~49歳になって~

4月になりました!
2024年度も「勇者の部屋」ならびに担当カウンセラーである、産業カウンセラーの勝水健吾を、これからもどうぞよろしくお願いいたします🙇🏻‍♂️

私事で大変恐縮ではございますが、2024年3月29日に49歳の誕生日を迎えることができました。これもひとえに皆様の温かいご支援や励ましの言葉などのおかげと思っております。

ボクはこの半年、多くの方と『心理カウンセラーとクライエント』と言う形で関わらせて頂きました。皆さんと一緒に過ごした時間が、ボクにとってどれほどの人間的な成長の糧となり生きるエネルギーになったことか!!言葉では表し尽くせないほど感謝しております。

本当にありがとうございます🙇🏻‍♂️😄😘


そんな新年度一発目のテーマが『死を考える④人は二度死ぬ』と言う、一見、重いテーマなのですが、50歳という大台を目の前にして、「ボクがこの先どの様に生きていきたいのか」を考えた時、どうしても「自分の死」と言うものを考えずにはいられなくなり、この様なテーマにしました。

ま、いつもの様に気楽に読んで頂ければと思います。


タイトルにも書きましたが、皆さんも一度は何処かでこの言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか?「人は二度死ぬ」。

ボクも色々と出典元を探したのですが、どうやら、作詞家でエッセイストの故:永六輔 氏が何処かでお話になられたのが日本で広がったようです。

昭和ド世代のボク(笑)には記憶に新しいところなのですが、あまりご存じない方の為に少しだけ、永 六輔氏 についてご紹介させて下さい。


永六輔

永 六輔(えい ろくすけ、本名:永 孝雄(えい たかお)、1933年(昭和8年)4月10日~2016年(平成28年)7月7日)は、日本の放送作家、作詞家、エッセイスト。

テレビやラジオなどを中心に活躍。軽妙な語り口と歯に衣着せぬトークで人気を集めた。1961年7月に坂本九により初演され、その後世界中でヒットしたポップソング『上を向いて歩こう』の作詞者として知られる。また短く簡単な言葉で物事の本質を突く、短文の名人としても知られ、著作も多い。『大往生』は200万部を超える大ベストセラーとなった。




確か、彼がエッセイ『大往生』の中で「人は二度死ぬ」と言う言葉を遺された(と思います)。さて、この言葉の意味なのですが、どの様な事を言っているのかというと…

“「一度目の死」は肉体の死、「二度目の死」は人々の記憶から消えること”

と言う意味であると語っています。

深い…非常に深い。


また日本にはこの様なことわざ(慣用句)があります。

『虎は死して皮を残し人は死して名を残す』

コレはどの様な意味であるかというと…

“虎は死後に毛皮が珍重され、人はりっぱなことをなすことによってたたえられ、死後に名を残すことができる。人は死後に名が残るような生き方をすべきである。と言う教訓”


一部SNSで、誕生日に迎えるにあたって、今のボクの心境などお伝えしていますので詳しくは割愛させていただきますが、ボクはHIV陽性者です。人生100年時代という世の中で50歳と言うのは、ちょうど折り返し地点です。しかし我々HIV陽性者は、「平均寿命まで生きられるようになった」と言われていますが、実際のところ、それを科学的に証明されているわけではありません。

それはココのblog『慢性感染症に注意?!微小炎症とフレイル・サルコペニア』でもお伝えした通り、HIV感染症という病気が微小炎症を起こし、健康な人よりも10~15年老化が早く進む、と考えられていて、もちろん命が尽きるのもそれくらい早い“かもしれない”と言うことです。

人生100年時代、とは言え、今の日本の平均寿命は男性で81.05歳、女性が87.09歳くらい(2022年統計)なので、HIV陽性者であるボクは、もうとうの昔に人生の折り返し地点を過ぎているわけで(笑)

仮に男性の平均寿命を81歳とすると、ボクの寿命は71~65歳である可能性が高いんです。そうすると、あと、20年弱“しか”残っていません!!成人式1回分ですよ!!また、ボクはゲイですので、もちろん今は女性と結婚しておらず、また、自分の子もいないため、ボクの遺伝子はボクで終わります。

そうやって考えると、自分の『死』と言うものが、とっても現実味を帯びて感じるわけです。メチャクチャ、ドキッとしまして(笑)


先にお伝えしました虎の様に、死しても皮を残せるほど偉業をなしえたいとか、物凄いことをしたいわけではありませんし、世の中をひっくり返すような大事(おおごと)をなし得たいとも思っていません。ただ、世の中に爪痕を残したい(笑)

そう。そうなんです。

「ああ、あんな人もいたな」
「あの人、あんな事言っていな」
「あの人が居てくれたおかげだな」

ボクが死んだ後、そんなふうに思い出してくれる人がいて欲しい、と思っています。

そのための方法と言うか手段が、今、ボクが行っている様々な活動に全て集約されていて、それがボクの生きる原動力になっていると思っています。


今、自分の人生を振り返ってみると、沢山の回り道や寄り道をしてきました。たくさんの人に迷惑をかけたりもしましたし、やりたい放題やらせてもらってきました。でも、どれも無駄なものは一つもなくて、今のボクを形作っているものだと思います。

そして今からは、肉付けされた部分をどんどん削ることで研ぎ澄まし、磨き上げられていくような人生を送りたい、そう思っています。

多分、今からの人生が、ボクの本当にやりたいと思ってきたことに繋がりそれは、生き方になっていくんだと思っていますし、そうしなければならないとも思っています。


もしボクが70歳の誕生日を元気に迎えることができ、このblogを読み返すことができていたら、もうそれは、ボクにとっての奇跡かもしれません(笑)



もしよければ、皆さんがその歴史的瞬間の目撃者であって欲しいな、と密かに願っています。

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