私は定期的に、自分自身のメンタルヘルスケアの一環として、マインドフルネス瞑想を行っている。
きっかけは、数年前にメンタルダウンした際、臨床心理士さんのカウンセリングを受けた時に、僕が「認知行動療法をやってみたい!」とお願いしたのが発端だった。
認知行動療法は、僕の仲の良い友人が体験していて、すごく良いからと勧められたのもあったし、その理論は、一見「心理」という雲を掴むような実態のない対象に対して、実に理論的にアプローチしていて、興味を惹かれたからだ。
僕は認知行動療法の専門家ではないので、詳しいことは専門書を参照していただくとして、「認知」「感情」「行動」「(身体)反応」を関連付け、自分自身のストレス反応のパターンに気付き、悪循環に陥らないように調整していく。
その臨床心理士さんが教えてくれたのは、「認知行動療法とマインドフルネス瞑想法を一緒に実践していくのが良い」とのことで、カウンセリングの時間の2/3は認知行動療法、1/3はマインドフルネス瞑想といったプログラムですすんだ。
何度か、実践していくうちに「それで認知行動療法とマインドフルネス瞑想法を一緒にやるといいんだ!」と合点がいくようになった。
どちらも「今」「ここで」を大切にするからである。
人間は、過去の過ちに囚われ、見えない未来の先取り不安に感情を揺さぶられることで、いちばん大切な「今」を忘れてしまうと、それがストレスとなったり精神的な不安定さを引き起こしてしまう。
この「今を大切にする」という根本的な考え方は、前述した療法や瞑想だけでなく、ヨガでの瞑想、禅の修行などにも用いられていると聞く。
また、これは少し意味合いが違うかもしれないが、NA(ナルコティクス アノニマス)における12STEPでも「今日だけ」という言葉が出てくる。
もしかしたら、これはごくごく当たり前のことなのかもしれないが、今を大切に生きること、今すべきことをするということに焦点を当てて過ごしていけば、少しでも心の平穏が保たれるのかもしれないと思っている。