『認知』と言うのは、簡単に言うと『外からの刺激に対してどの様に解釈しそれを受け止めるか』と言う事です。
『バイアス』と言うのは『偏り』と言う意味で、元々は統計学などの数学で用いられる用語でした。
今回、話題にする『認知バイアス』と言うのは、平たく言えば『思い込み』と捉えて頂き、ご自身の中にある意思決定をするために必要な判断基準・考え方、と受け止めて考えて頂ければと思います。
皆さんはこれまで、後から考えるとバカな選択をしてしまったと思ったことはあありますか?人間は非合理的な生き物です。どんな人にも、自分勝手な思い込みがある。
繰り返しになりますが、あなたが考える「世界」は完全に主観的であって、自分の中にある「認知バイアス」の影響を色濃く受けています。これは、1972年、心理学者のエイモス・トベルスキーとダニエル・カーネマンが「認知バイアス」という概念を提唱した事から始まります。
認知バイアスとは、合理的な判断の妨げになるような過去の経験、直感、思い込みなどをさします。実はこの『認知バイアス』106種類とも154種類ともあると言われているんです!!
この様に沢山ある認知バイアスの中でも、比較的、みなさんが普段取り入れているような代表的なものをいくつかご紹介したいと思います。
ハロー効果
ある対象を評価する時に、それが持つ顕著な特徴に引きずられて他の特徴についての評価が歪められる(認知バイアス)現象のことです。例えば、清潔感のあるイケメンは信頼できると感じてしまったり、“〇〇大学教授”のように肩書だけで、その人はとても立派な人間だと判断してしまったり。
ある対象を評価する時に、それが持つ顕著な特徴に引きずられて他の特徴についての評価が歪められる(認知バイアス)現象のことです。例えば、清潔感のあるイケメンは信頼できると感じてしまったり、“〇〇大学教授”のように肩書だけで、その人はとても立派な人間だと判断してしまったり。
ちなみにこの『ハロー』とは“hello”ではなく“halo”ので、聖人の頭上に描かれる光輪のことです。
自分にとって都合の悪い情報を無視したり過小評価したりするという認知バイアスのことです。時に人間は、自然災害や火事、事故、事件などといった自分にとって何らかの被害が予想される状況下にあっても、それを正常な日常生活の延長上の出来事として捉えてしまって、都合の悪い情報を無視したり「前例がない」「自分は大丈夫」「今回は大丈夫」「まだ大丈夫」などと過小評価するなどしてしまい、逃げ遅れの原因となります。別名「正常化の偏見」、「恒常性バイアス」とも言います。
「正常性」とつくので、何だか「良い認知バイアスかな」と思ってしまいますよね。そう思ってしまうのがまさに「認知バイアス」ですよ(笑)
自分の知っていることは、他の人も知っていると思い込んでしまい、そのことについてあまり知らない人の立場を理解することができなくなってしまう認知バイアスのことです。一部の著者によって専門知識の呪いとも呼ばれています。
ビジネスの場において、同じ業界の人間なら「(自分はこの事を)知っているから相手もしっている」と思い込んでしまうことです。
証拠や根拠のない事柄に関する公表物が、頻繁に引用されることにより、個人、団体、または社会一般において、証拠たり得ると誤解される現象のことです。この効果により、事実ではないことが都市伝説やファクトイドとなります。
例えば「夜中に口笛を吹くと幽霊が来る」とか「スイカと天ぷらの食べ合わせは体を壊す」とか。
認知バイアスを調べれば調べるほど、「ああ!そうそう!」とか「これもそうなのか~」と非常に興味深いことが分かります。
ボク自身の事に置き換えますと、ボクは自分のセクシャリティや障害に関して様々な機会で開示しています。公式サイト上でもそうですが、それがいつの間にか「ゲイ専門の心理カウンセラー」とか「マイノリティしか相手にしないカウンセラー」の様な印象を持たれるかもしれませんが、それは全くの誤解です。アナタの『認知バイアス』ですよ(笑)だって、そんな事、どこにも書いてありません。よーく読んでみて下さい。
人はいろんな物事を捉える時、知らず知らずのうちに「自分の都合の良い受け止め方」をしてしまいます。それはいろんな意味で落とし穴があります。一歩引いて、事実を客観的に、俯瞰的に見られるようになると、また、別の受け止め方ができるかもしれません。
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