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オンラインカウンセリング「勇者の部屋」の産業カウンセラー勝水のブログです。セクシャルマイノリティ(ゲイ)・身体障害者(HIV陽性者)・精神障害者(双極症)の当事者としての目線と、理学療法士・社会福祉士・産業カウンセラーとしての目線で、今まで経験したことや普段考えていることなど、様々な情報発信をしております。

2024年3月19日火曜日

万病の元!!⑤抑圧的思考

人間誰しも、日々の生活の中で嫌な出来事や受け入れ難い出来事に直面します。そんな時、あなたらなどうしますか?

食べて忘れようとする?
アルコールを飲んで忘れようとする?
寝て忘れようとする?
誰かに愚痴る?
スポーツをして汗を流す?
趣味に没頭する?

心理的に受け入れ難い事を、どの様にして自分の中で処理していくのか、と言う事を、心理学的な専門用語で『防衛機制』と言います。


防衛機制とは…
防衛機制(ぼうえいきせい)とは、危険や困難に直面したときに、不安や体験を減弱させるために無意識に作用する心理的なメカニズムです。不快な感情体験を弱めたり避けたりして、心理的な安定を保つために用いられる手段です。ある意味では、自己評価や自尊心が低下しないようにする仕組みとも言えます。


この言葉や概念を提唱したのは、かのフロイトなのですが、防衛機制の話を詳しく話し出すと、ひじょーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーに難しいし理解し難いので、詳細はカット!(笑)

皆さんに知っててほしいのは、この『自分の心を護るために自然と行っている処理の仕方』にどんな物があるのか、をまずは知っていただきたいと思います。



上の図は、防衛機制の一部を表しています。その他にもたくさんあるのですが、ココでは省略します。詳しくはココ

先ほどもお伝えした通り、防衛機制は、心のバランスを取るために必要なモノなのですが、中には、ソレをすることで余計に精神・心理的にこじらせてしまうことがある防衛機制があります。

この防衛機制の中に『抑圧』と言うものがありますが、ココで言う『抑圧』というのは、無意識のうちにその出来事を押し込めてしまうので、その人自身は『押し込めてしまったこと自体』を覚えていません。

詳細は、ボクのblog『心理カウンセリングで症状悪化?!あり得るんです。』でお伝えしておりますので、ご興味があればご一読下さい。


今回、お伝えしたいのは『抑圧的思考』ですので、若干、ニュアンスが違います。

抑圧的思考とは…
抑圧的思考とは、自分にとって受け入れがたい感情や欲求、記憶などを無意識下に抑え込んでしまい、いつの間にか忘れてしまったり気付かなくなったりすることを指します。

ここで重要なのは「無意識下に押し込む」と言うことです。つまり、忘れたいこと、受け入れ難いことを「忘れようとしよう」「なかったことにしよう」と意識して、「忘れてしまう」「なかったことにしてしまう」ところにあります。


上のような図は、みなさんも何処かで一度はご覧になったことがあると思います。

ボクも、クライエントとの心理カウンセリングの中で、対話を進めていく中で、いつの間にか忘れてしまっている、思いも寄らない過去のつらい出来事を思い出したり、追体験したりすることがあります。クライエント自身は、もう、無意識下に押し込めてしまっているので、日常の中でその出来事などが顔をのぞかせることがないのですが、記憶をたどっていくとその様な事実にぶち当たることがあります。

影響内容具体例
ストレスの増加ネガティブな感情や考えを押し込めるため、強いストレスを感じる仕事で失敗したことを誰にも話せず、一人で抱え込む
感情の処理能力の低下感情を自然に処理する能力が低下し、不安や怒り、抑うつなどの症状が現れる嫌なことがあっても、感情を押し殺して何も感じないようにする
自己否定感の強化自分自身を否定する考えが強化され、自信を失い、自己肯定感が低下する自分はダメな人間だと考え、自己否定してしまう
問題解決の妨げ問題に向き合うことを妨げ、問題解決が遅れ、さらにストレスが溜まる嫌な人と関わることを避け、問題を先延ばしにしたり、解決しようとしない
身体への影響頭痛や胃痛、睡眠障害などの身体症状を引き起こす可能性があるストレスから体調を崩し、頭痛や胃痛、睡眠障害などの症状が現れる

実は、この様な『抑圧的思考』を続けていくと、上の表のような症状やメンタルヘルス上、あまり好ましくない状態に陥ることがあります。しかも『抑圧的思考』というのは、『思考過程』『考え方』と言い換えることもできます。つまり、この様な思考過程が身に染み付いてしまっていると、それを避けることをしたくてもできないことがよくあります。

では、どうすればよいか、以下のように表にまとめてみました。

方法内容具体例
自分の思考パターンを理解するどんな考えが浮かぶのか、記録してみる日記やメモに書き出す
ネガティブな考えを書き出す頭の中にあるネガティブな考えを書き出すノートに書き出したり、スマホのメモアプリを使う
考え方のクセを修正する認知行動療法などの方法で、考え方のクセを修正する専門家に相談したり、セルフヘルプ本を読む
ポジティブな考えを習慣化するアファメーションやマインドフルネスなどの方法で、ポジティブな考えを習慣化する自分に優しい言葉をかけたり、瞑想を行う
専門家に相談する自分で改善するのが難しい場合は、カウンセラーやセラピストなどの専門家に相談する心療内科や精神科を受診する

ここで大切なのは、自分のネガティブな感情に対して、「この感情は良くない感情だ」とジャッジすることを“しないこと”です。あくまで客観的に自分の感情を俯瞰で見る必要があります。

これが難しい!

だって、自分の感情を客観的に、なんて…そもそも『感情』と言うものは『主観』の塊なわけですからね。ボクもコレを書いていて「なんて無茶な!」と思ってしまうわけですよ(笑)

だから、第三者が必要なのです。そう、心理カウンセラーに頼る、と言う方法です。


さて、皆さんの思考は抑圧的ですか?

本当にツラいこと、嫌なことと言うのは「なかったこと」にするのではなくて、真正面からその出来事と向き合い、そして自分自身の感情に耳を傾けることをオススメします。


お一人でそれらを行うことが難しいと思われるのであれば、ぜひ、心理カウンセラーの力を頼ってみて下さい。あなたを自由に表現する場を用意し、良し悪しの判断をすることなく、安心して向き合う空間をご用意いたしますよ。




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