面白い研究論文が見つかったので、皆さんに少し噛み砕きながら説明したいと思います。
東京理科大学と埼玉大学の研究者が発表した論文です。
「単語の接続数が増加する単語共起ネットワークの構造的特徴の解明」(和訳題)
人間の感情というのは本当に様々な感情がありますよね。
ボクは常々、事あるごとに言っているのですが「心理カウンセリングは日本語の勉強です」と。つまり、感情を適切な言葉を用いて表現することや、クライエントの感情を共感するために、自分の中に持っている感情を表現する言葉の“持ち玉”をたくさん持っておくことが必要だと考えていて。
ちなみに『感情』にはどのようなものがあるか…
この図表は、ロバート・プルチックと言う方が提唱した「感情の輪」で、人間には基本的な8つの感情があり、その強弱や反対の感情と言う意味で、32の感情があるとしました。もちろん、それらには明確な境界線はありませんが、おおよそ、と言うことになります。
一方、今回紹介する論文は、「感情そのもの」ではなくて「感情を表現する言葉」についての研究です。
日本語における感情を表現する言葉というのは、200とも300ともソレ以上とも言われています。
この研究では、その「感情を表現する言葉」の“ハブ(Hub)”となるものはどんなモノか、というのを解析した研究です。
その結果、導き出された言葉は以下の4つ
・GOOD
・WANT
・BAD
・LOVE
これらの4つの言葉が意味するところというのは、非常に多くの意味合いを持っていますよね。
ちなみに「GOOD」を例にとってみましょう。
〚形容詞〛
〔程度が〕良い、優れた、素晴らしい
〔食べ物が〕おいしい、うまい
〔ある目的に〕かなう、適した、都合が良い
〔能力や技能の点で〕十分な力がある、上手な
〔人や行為などが〕善良な、親切な、優しい
〔人や性格などが〕高潔な、立派な、正直な
〔人生で経験することが〕味わう価値がある、人を楽しく[心地よく]させる
〔食べ物が〕腐っていない、新鮮な
〔機能などが〕正常な、しっかり動作する
健康な、丈夫な、けがをしていない
違いを見分けられる、目が肥えた、感覚が鋭い
かなりの大きさ[量]の、豊富な
丸々~の、少なくとも~の◆数量を表す語を修飾して
立派な、尊敬に値する、誉れある
〔顔立ちなどが〕見た目が良い、魅力的な、ハンサムな
健康に良い、体のためになる
全くの、完全な、徹底的な
〔投資などが〕確実な、信頼できる、当てになる
本当の、真実の、根拠がある
本物の、偽物ではない
〔人が〕支払い能力がある、寄付できる
〔人が〕従順な、おとなしい、人の言うことを聞く
〔社会慣習に照らして〕適切な、作法にかなった
〔人が〕仲の良い、親密な
〔テニスなどのボールが〕有効な、インの、グッドな◆コートの有効な範囲に落ちたこと。
〚副詞〛
〈主に米話〉うまく
〈主に米話〉かなり、だいぶ
〈主に米話〉じっくり
〈主に米話〉〔行為などが〕立派に
〚名詞〛
良い[役に立つ]こと[もの]、価値、効用、利益、幸福、ためになること
親切、善、(美)徳
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