心理カウンセリングを受けたいと思っている人、受けようと思っている人に知っておいてほしいことの第3弾です。
『覚悟を持って』
とても重いタイトルですが(笑)なぜ「覚悟を持つ」必要があるのか?できるだけ詳細にご説明致します。
①心理カウンセリングは自分自身と向き合うこと
このブログ記事『心理カウンセリングを受ける人に知っていてほしいこと①答えはクライエントが持っている』にもお伝えしておりますが、答えはクライエントが持っています。心理カウンセラーは、その答えを様々な手法を用いて“気付き”を与えて、クライエントの認知や行動の変容を起こし、問題解決を目指します。
その過程の中で、クライエントが悩んだ時、不快に思った時、つらい気持ちになった時、そのシチュエーションを思い出して貰う事があります。
思い出すということは、その時の感情も一緒に思い出すことに繋がり、セッションの間、またはその後までその感情を引きずることもあります。
実はボクもこのblogで自分が経験した体験を記事としてUPする時、書きながら当時の感情を思い出したりシチュエーションを思い出したりすることで、思いがけずメンタル不調に陥った経験もあります。感情を“反芻(はんすう)”してしまうんですよね。ですので、過去の経験を記事にする時は、十分に時間が経ち自分の中で落とし込めている事から書くようにしています。
話しを元に戻します。
本来ならば、あまり思い出したくないことを思い出すこともありますので『覚悟をもって』受けていただきたいと思います。
セッションの中で過去を振り返ったり感情を想起したりする時、何故その様な状況になってしまったのか、どうしてそれが苦痛と感じてしまうのか等、その事実を俯瞰で見たり客観的に観察することがあります。そうするとその時のクライエント自身の対応の仕方や受け止め方において『メンタルヘルス上好ましくない事』が見えてきたりします。つまりクライエント自身の苦手なこと・欠点・改善点などが、自分自身で見えてきます。それを『受け入れ改善すべきこと』として受容できるかどうか、が鍵になることがあります。
ボクも過去、心理カウンセリングを受けていた時、心理カウンセラーとの信頼関係が十分築けていていても、心理カウンセラーから提案されたことなどを「そうは言っても…」「今の自分には無理」「変えたくても変えられない」と言う言い訳をして(笑)、表面上は受け入れた様な風で(笑)やり過ごしていたこともあり、後々から後悔することもありました。
話しを元に戻します。
自分の嫌な面、望ましくない面が見えてくることもあるため『覚悟をもって』受けていただきたいと思います。
③自分自身の信じてきたモノや価値観を否定することもある
例えば『人間関係の築き方』や『正義や悪の判断基準』『価値基準となる優先順位』など、クライエントが長年培ってきたモノを、根底からひっくり返さなければならない事も出てくるのです。それは、クライエントが人生という長い旅路を歩んできて自分自身で取捨選択してきたり、時には両親や血縁者または近親者の助言などを信じて貫いてきたモノなど、それらを一度、見直す必要が出てくることがあります。するとそれまで信じていた物事を“変化させる”必要性が出てくるのです。
それは、正しいと思っていたりベストだと思っていた方法が、実はクライエント自身を傷つけたり本来の自分を抑圧したりしていることであったりするからです。
古い価値観を新しい価値観にアップデートすると言うのは、非常に苦痛を伴うこともあります。それは、新しい価値観が絶対的に今の自分自身に必要だと分かっているけれど、古い価値観を否定するはそれまでの自分自身の信じてきた物事を否定することに繋がり、大げさに言ってしまうと、今までの『自分の存在意義』みたいなものが揺らいでしまう可能性もあるからです。
今回は少し怖いことばかりをお伝えしました。
誤解のないようにお伝えしたいのは、これらの事全てがご自身の中で起きるかもしれないし、起きないかもしれない、と言うことです。それに起きたとしてもその程度に大小の差があります。それは理由は、カウンセリングセッション次第のところもありますし、抱える問題の本質がどこに(何に)あるのかにもよります。
だけれども、いちばんお伝えしたいのは、必ず『そばに心理カウンセラーが寄り添っている』と言うことです。
変わること、変われることは、怖いことではありません。喜ばしいことだと思って頂きたいと思います。