先日、『パラちゃんねるカフェ』でボクの新しい連載『こころの不調を抱える人が『人を支える“シゴト”』をすると言うコト』が始まりました!
そちらでは主に、ボクが長年携わってきた「理学療法士」を、こころの不調を抱えながらシゴトする事に関して、様々な側面から影響や限界などをお伝えしていこうと思っています。
一方で、今現在、ボクは相変わらずこころの不調を抱えたままではあるものの、「オンラインカウンセリング」のサービスを主業としていて「産業カウンセラー」で心理カウンセリングを行っています。
心理カウンセラーも「人を支えるシゴト」にはかわりありません。
これをお読みの方の中には「こころの不調を抱える人が心理カウンセラーなんてしてて、大丈夫なの?」とか「結局、こころの不調を原因で潰れてしまうんじゃないの?」とお思いの方もおられるのでは?
実は、開業する時に、自己紹介のところで、ボク自身のことをどこまで開示しようか迷っていました。いつぞやの(笑)Podcastでもお話していますが…
これは事実として受け止めていただきたいのですが、1年以上、心理カウンセラーとして多くの方と関わらせていただいているけれど、『心理カウンセリングと言うシゴトが原因でメンタル不調になったことは“ない”』のです!
いや、これ、ホント。まじで(笑)
前置きが長くなりましたが、何故、こころの不調を抱えながらも心理カウンセラーとしてやってこれているのか、自分なりの答えを今回のブログでお伝えしたいと思います。
【メリット】
1. 共感性の深さ
○当事者としての理解
精神疾患を経験した人は、当事者ならではの深い理解を持って、クライアントの心の状態に共感することができます。
○言葉の力
同じような経験をしたからこそ、言葉で表せない苦しみや悩みを的確に捉え、共感の言葉をかけられる可能性が高いです。
○信頼関係の構築
共通の経験を持つことで、クライアントはカウンセラーに対してより安心して心を開き、信頼関係を築きやすくなります。
2. 回復過程の共有
○希望を与える
自分の回復体験を話すことで、クライアントに希望を与え、回復へのモチベーションを高めることができます。
○具体的なアドバイス
具体的な回復方法や対処法を共有することで、クライアントはより実践的な支援を受けることができます。
○ロールモデルとなる
自分の経験を通して、クライアントが自分自身の人生を切り開いていくためのロールモデルとなることができます。
3. 多様な視点
○新しい可能性
精神疾患の経験は、多様な視点や価値観をもたらします。
○柔軟な対応
様々な状況に対応できる柔軟性や、クライアントの個性を尊重する姿勢を養うことができます。
○社会への貢献
精神疾患に対する社会の理解を深め、多様性のある社会の実現に貢献することができます。
4. 自己成長
○自己理解の深化
自分の経験を客観的に見つめ直し、自己理解を深めることができます。
○自己肯定感の向上
自分の経験を活かして社会に貢献することで、自己肯定感を高めることができます。
○人間関係の改善
カウンセラーとしての活動を通して、周囲の人々との人間関係を改善することができます。
【デメリット】
1. 心の負担
○再発のリスク
クライアントの話を聞くことで、自分の過去のトラウマが再燃する可能性があります。
○感情の消耗
常にクライアントの心に寄り添うことは、精神的な負担が大きい場合があります。
○境界線の設定の難しさ
自分の経験とクライアントの問題を区別することが難しく、感情的に巻き込まれてしまう可能性があります。
2.社会の偏見
○差別・偏見
精神疾患を持つ人に対する社会の偏見や差別は、依然として根強く残っています。
○雇用への障壁
カウンセラーとしてのキャリアを築く上で、雇用への障壁となる可能性があります。
○自己評価の低下
社会の偏見によって、自己評価が低下してしまう可能性があります。
精神疾患を持つ人が心理カウンセラーになることは、多くのメリットとデメリットが考えられます。自身の経験を活かし、クライアントに寄り添うことができるという点で、大きな可能性を秘めています。しかし、同時に、心の負担や社会の偏見といった課題も存在します。
しかし、これだけは断言できます。
心理学や精神医学、脳科学などを学ぶことは、自分の中にいる『精神疾患という敵』を知ることにも繋がり、冷静に対処できるようになったり、セルフケアの大切を知ることになったりして、実践する機会を与えてくれます。
そして何より、クライエントと過ごす時間が、ある意味、自分への気付きとなることが、大変多くあります。自己一致していれば、クライエントの問題と自分自身の問題と、共感できる反面、それを切り分ける訓練にもなります。
さて、こんなボクではありますが、これからも「産業カウンセラー」と言う資格を活かし、「心理カウンセラー」を生業とし、生涯現役でありたい、そう強く思っております。
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